実らなかった恋

とうに終わった夏の恋をポケットからたまに取り出して、「何がいけなかったんだろう」と思うけど、最初から何も間違いはなかった。結末は決まっていた。

だって、連絡を取らなくなった、たった2日で「あ、平気だわ」と思ったよ。もう私に君は必要ない。

二人の通過点に過ぎなかった。君のために流す涙はもうない。

不眠で死にそうになっていたとき、「私が見てみたい」と言ったから、きみはかけたこともない眼鏡をかけてうちに来てくれたんだっけ。ジュースを買ってあげてもお礼を言わない君。緑のTシャツが好きで、会うときはいつもそれを着ていたっけ。「迷った」と言いながらも手を繋いでくれたね。

昨年の暮れに知り合って、今年の秋に散った。

私が吐いた暴言の数々。君のネトスト。そこまでして君を縛りつけて、自分の自己肯定感を保つほど、私は朽ちてないよ。だから永遠に葬ってしまったネットの宇宙に。

「出会った女の子の中で上位の方だよ」と言ってくれた言葉は私の都合のいいように捉えるよ。知り合って10ヶ月で私たちは恋人にならなかったのに、1ヶ月連絡取らなかった間に彼女ができたのはなんでなんだろうね。本当でも嘘でも、もうどうでもいい。

バイバイ、可愛かった頃の君に。もう私が好きだったきみはいないから。だから、もう、本当に、永遠にバイバイ。

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