2021/12/31 12月議会② 『誰も取り残されない社会について』

一般質問 ②誰も取り残されない社会について

12月定例議会二つめの質問は、不登校、障がい、性的マイノリティ、子どもの貧困、公営住宅入居の以下5つ。
(1) 不登校の子どもの居場所支援を行なっている「けやき教室」の場所について、ふさわしい場所を検討すると以前答弁があったが現状を伺う。
(2) 障がいのお子さんがいる家庭で、日常生活用具の給付補助の対象にならない方々がいる。おむつ等の購入の独自支援が行えないか伺う。
(3) 多目的トイレへのLGBTQ+のマークの設置を提案,
(4) 生活困窮者自立支援法の子どもの学習・生活支援事業の実施の考えを伺う。
(5) 以前シングルマザーの方から相談を受けた。公営住宅入居の第二希望が出せるよう提案する。

市の答弁としては、以下になります。

(1) 「けやき教室」やスクールソーシャルワーカーを派遣する「心のケアハウス」を統合し、現在「教育サポートセンター」として運営しており、より多くのスペースを必要としているため、他の空いている公共スペースを検討したが現在は難しい。
(2) 知的障害等により使用している障害児がいることは把握しているが、対象者や給付する日常生活用具の種目の拡大については、他市の事例を調査・研究していきたい。
(3)本人の意図しない暴露に繋がるおそれがあり、性的マイノリティの方々でも意見が分かれていることを踏まえ、慎重な検討が必要と考えている。
(4) 生活困窮世帯の子どもが、安心できる居場所の提供が重要であり、今後、庁内関係課とも連携し、生活困窮世帯の把握や先行事例も参考に、本事業の実施可能性について検討する。
(5) 当選しなかった方が、応募がない居室を希望する場合は、次回公募を待たず速やかに応募が出来る方法を検討する。

現在、けやき教室は教育委員会と同じ建物にあり、通所していない保護者や子どもたちから通いづらいとの声を受け、場所の変更を要望していました。教育サポートセンターとして他の事業も含め成果が上がっている面、仕方ないところもある。ただ議場のやりとり中では納得のいかないこともありました。

けやき教室に通所している子どもからは通いづらいとの声はないとか、昨年度のけやき教室への通所人数は2人で今は12人との答弁があったが、昨年度聞いた時は確か10人くらいと答えている。また以前一般質問を行って公表されることになった不登校児童生徒の数を公表していないと答弁ありました。他の議員からの非難の声もあり、過去の議事録を確認して再び公表してもらうことに。因みに小中の不登校の子もの数は100名程。

日常生活用具の給付補助とは、障がいを持っている方々や難病患者の個々の条件によって、車椅子や介護用品、オムツなど購入、自宅の改修などに補助がでる制度。ただし、線引きがあり条件を満たしていないと国の補助はでない。 

今回は、同じく支援学校や支援学級に通い、排泄の意思表示できない子どもたちや排泄感覚がない子どもたちがいる中で、補助の出ない子どもたちに、市の独自支援を行えないか伺いました。結果的に他の方々との整合性をみないと嫌悪できないとの答弁でした。国の補助には自治体の負担割合があり、負担割合分だけでも補助できないか提案したのですが、あまり明確な返答はありませんでした。最後に当事者の方々が、集まり安心して意見言える場の設置を要望して質問を終えました。

性的マイノリティのマークの表示は、気仙沼の若い世代による性的マイノリティの意識調査のなかでアンケート調査が行われており提案したのですが、様々な過去の事例を伺い当事者により賛否あることがわかり、自分も慎重に考えた方がよいとの結論に至りました。ただよかったのは、気仙沼市でも中央公民館建設のトイレを検討する際に、そのような議論もあり、新庁舎建設の際も考慮したいとの答弁がありました。自分の質問の目的は、当事者の使いやすさもありますが、啓発的な意味が大きく、そのようなことを別な形で打ち出すことはできないか提案し質問を終えました。

アンケート調査が地元新聞に大きく掲載され、だいぶ認知されてきましたが、存在が認められていなかったり差別は多々あると思います。日本では7から4%はいると言われており、大人になると理解がないまちから出ていく方も多いと思いますが、少なくとも18歳までの子どもたちの中にはそのくらいいることになるので、仮に4%だとしたら気仙沼の子どもたち6000人中240人はLGBTQ+となります。

子どもの学習・生活支援事業は任意事業です。一昨年から学習支援に加え、生活支援が加わりました。生活困窮家庭では、なんらかの複数の理由により困窮状態に陥っていることが多く、家庭として機能不全に陥っているケースもあります。もちろん親への支援は必ず必要なのですが、子ども自体にも支援が必要です。まずは安心できる居場所を増やすこと、そして家庭での生活の学びが得られていないことも多いので生活支援が重要であることを伝えました。市と実施を検討しているのですが、調査を行えておらずこの質問が後押しになればと思い質問しました。

現在、公営住宅の入居は第一希望しか申し込むことができず、外れたらまた3ヶ月待たなくてはなりません。障がいを持っている方やひとり親の方は、当選確率は高いのですが、それでも抽選なので外れることもあります。2回連続外れたシングルマザーの方から相談がありした。その方は3回目で入れたのですが、抜き差しならない状況の方もいます。前から相談していたのですが、今回の答弁では、空いている住宅を提案できるようにする案が市から出されました。

以下、実際の通告文になります。
時代の変化とともに徐々に多様な課題にも光が当たるようになってきました。しかし一方で取り残されてしまう方々がいます。以下の点について伺います。

(1)けやき教室の設置場所について、市教育委員会の建物から離すことを提案した際、子どもたちの居場所にふさわしい適切な場所を広く検討していくとの答弁がありました。現在の検討状況について伺います
(2)障がいを持たれているお子さんがいる家庭で、日常生活用具の給付補助の対象にならない方々がいます。おむつ等の購入に対して独自支援が行えないか、市の考えを伺います(3)若い世代による多目的トイレへのLGBTQ+のマーク設置についてのアンケートが行われています。性的マイノリティの方々の利用しやすい環境や理解の啓発の意味でも設置すべきであると考えますが、市の考えを伺います
(4)安心できる子どもの居場所として、生活困窮者自立支援法の任意事業である子どもの学習・生活支援事業の実施について、市の考えを伺います
(5)以前シングルマザーの方から、公営住宅への入居申し込みをしても何度もはずれてしまいなかなか入居できないと相談を受けました。入居申し込みの際に第二希望の提示ができるようにならないか伺います

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