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【詩】暑すぎて溶けた頭でとち狂い自由詩

蜃気楼塗れのフライパンの上で踊るポップコーン。「暑い暑い」と言いながら飛び跳ねる様はまるでポップコーン。

肌を灰にし骨を溶かす、この熱をジップロックに一杯に詰めて、冬に開けたなら、その熱で線香花火に火を付けよう。
1つの線香花火を2人で持って支えよう。
そのまま歳を重ねて、手を重ねて、地下鉄の中。
転がってしまわないようにキャリーケースの取手を握る奥様。1人の力で足りるだろうに一緒に握っている旦那様。
「そんな2人になれますように」と願う来週木曜日。


ノイズキャンセリングをONにして、目を閉じるとあら不思議。まるで僕以外の人間が死んだみたい。
この世は僕のもの。夏にスキーをしようが冬に海水浴をしようが何も言われない。僕だけの世界の誕生日。

いやいや何を勘違いしているの。死んだのは君でしょう?
神様仏様、現実ばっかり押し付けないでよ。

神様神様、仏様、私の叫びをどうか聴いてください。
ねえねえ神様仏様、一体全体どうなっているんですか。
天然パーマよりも人工パーマの方がかっこいいなんて断固として許せません。
真似物の方がイケてるだなんて居た堪れないよ天然パーマ。
神様神様、仏様、こんなクルクル髪の毛からでも愛されても良いよと言ってくれる、そんな貴方は何処にいるんでしょう。
この思考にこびりついた固定観念を完膚なきまでに粉々に削り取ってくれる貴方。居るのなら何処へでも行きます。今どこで何を?

さてさてこんな戯言は夏の西日に灼かれてしまいましょう。読むに堪えません。
線香花火と一緒にバケツの中でジュッと燃え尽きてしまいましょう。


冷凍庫みたいな部屋で毛布に心臓包めておやすみなさい。

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