石ノ森章太郎『仮面ライダーBlack』のグロテスクさと中東問題の相似性についての雑感
ヘッダー画像:石ノ森章太郎『仮面ライダーBlack』3巻。p.307,小学館文庫,1998
気に入ったのは確かだがその動機が不明な作品という物はままある。それが客観的に見てそこまで出来が良くない事もこれ又ままある事で、私にとって石ノ森章太郎の『仮面ライダーBlack』がそういう作品なのである。
率直に言わせてもらうと、この作品は彼の諸作品─格好の比較対照に同作者の『仮面ライダー』がある─と比べるとあまり出来が良くない。
後者は60年代後半の世相に仮面ライダーという清廉