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ニセコはもはや日本ではない

報道ステーションで、中国の春節で観光客が日本に押し寄せてきていること、そしてコロナ前と異なり、爆買いをやめ、東京や京都などの主要都市ではなく、静岡や白馬、そして北海道のニセコで観光を楽しんでいることを報道していた。

ニュースの中では、中国経済の減速による消費の減退で、消費行動が変わってきていることや、円安で外国人にとっては日本の物価は安いため、ラーメンやカツ丼などが2,000円もすること、そのため、働き手の確保のためにアルバイトの賃金も2,000円前後になっていること、などを取り上げていた。


円安によって外国人が日本に来やすくなっているのは事実だろう。しかし問題の本質はそこではない。

すでにニセコは、日本ではない。

正確に言えば、土地の所有者はオーストラリアや中国など、外国資本の企業の持ち物になっている。日本人が経営していないのだ。

このことは、熊本県に進出した台湾の大手半導体企業が、時給3,000円を超える金額で日本人を雇っており、その小さな町は台湾フィーバーに沸いている、との報道があったことと同じ構造だ。

大きく言えば、日本の国際競争力の減退を顕著に現わしている事象であると言えよう。バブル期まで日本が東南アジアやアメリカなど、海外に進出し外国で自動車などを製造し逆輸入したことと構造自体は同じと言える。

違うのは、日本の場合は土地まで購入していないことだ。ニセコの場合は、中国やオーストラリアの企業が土地まで買収している。戦後、日本は北海道から東北はソ連、関東中部がアメリカ、四国は中国、中国地方と九州はイギリスが統治するという案があったというが、今は表面的にはわからないように、実態として北海道の中国統治が行われているのだ。

コメンテーターは、観光によって景気が上向くことはいいことだ、などとお気楽なコメントをしていた。以前に見た別のニュース番組でも同様のことが報道されていて、ニセコ留学なるものが流行っていると報道していた。

本当に、テレビ朝日はお気楽で無責任なテレビ局だ。

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