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小説

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こちら時空管理局。何らかの影響によりこのアカウント内に小説が発生してしまった。パルス誘導システムを使用して、マガジンに閉じ込めておいた。もし興味があったら見ておいてくれ。以上
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2021年9月の記事一覧

短編小説|のびのび

短編小説|のびのび

『───で、おやすみ。って言って、それで…』

 そこで音声はプツという音を立てて静かになった。

 耳を澄ますと「サー」というホワイトノイズが聞こえる。

 突然、ガチャリとラジカセが鳴ると、今度こそ本当に静かになった。

 二階の六畳間で、向かい合うように座っていた正志と茂道は、そのままラジカセをしばらく見つめていた。

「ほら、やっぱりこんなもんじゃないっすか」

 ふてくされたように茂道が

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