かとう

公立の通信制高校で数学を教えています。 大学院で教育工学(インストラクショナルデザイン…

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公立の通信制高校で数学を教えています。 大学院で教育工学(インストラクショナルデザイン)についても学んでいます。

最近の記事

前田裕二さんの「タコわさ理論」で考えるデジタル社会の学びのかたち

日本通信教育学会の研究論集に掲載される書評を依頼され,以下のように書いてみた。せっかく書いたのでここにも掲載しようと思う。 今回取り上げさせていただく書籍は「デジタル社会の学びのかたち Ver.2 教育とテクノロジの新たな関係」(A・コリンズ,R・ハルバーソン著/稲垣忠編訳/北大路書房)である。 本書は2012年に出版された「デジタル社会の学びのかたち 教育とテクノロジの再考」の第2版である。 本書は以下の通り,全10章で構成されている。 第1章  どのように教育は変わ

    • 個別最適化を目指した通信制高校の面接指導(その2)理論編

      公立の通信制高校で数学を教えていますかとうです。 前回の記事で面接指導の目的について書きました。 今回は参考にしている理論について書こうと思います。 自分が参考にしている理論は個別化教授システム(PSI:Personalized Instructional System)です。 PSIはフレッド・ケラー(Fred Keller)によって1960年代に提唱され,アメリカの大学で実施されてきました。 PSIの特徴は次のような点にあります。 (1) 完全習得学習を指向し

      • 個別最適化を目指した通信制高校の面接指導(その1)目的編

        公立の通信制高校で数学を教えていますかとうです。 前回の記事で面接指導の文部省時代から続く通信制高校の面接指導の問題意識について書きました。※ 面接指導は全日制における授業に相当します 今回からは,それを踏まえて現在自分がどのような面接指導を実施しているのかについて書いていきます。 今回は面接指導の目的について書いていこうと思います。 まず初めに,自分の面接指導で最も意識していることを挙げるならば「個別最適化」です。 文部科学省が2018年に発表した「Society

        • 文部省時代から続く通信制高校の面接指導への問題意識

          公立の通信制高校で数学の教員をしていますかとうです。 通信制高校には,全日制高校や定時制高校のような「授業」は存在せず,「面接指導」がそれに相当します。 「学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編」には,「授業の在り方」については記載はありませんが,「面接指導の在り方」については明確な記載があります。 面接指導においては,個別指導を重視して一人一人の生徒の実態を十分把握し,年間指導計画に基づき,自宅学習に必要な基礎的・基本的な学習知識について指導したり,それまでの添削

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