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王の側近

「この人と合わないな」と思うことがある。
しかし、図らずも何らかの繫がりで
行動を共にしなくてはいけない状況がある。

それは仕事だったり、部活だったり、町内だったり
友達の友達だったり、保護者会だったり、
勇者パーティーだったりする。

まぁ色んな人がいるので
誰もが協力的で、献身的で、積極的なわけではない。
中には「自己主張絶対主義国出身、口だけ挟む騎士団所属、人呼んで「私ってすごいでしょ軍団長」みたいな人もいる。

誰に褒めて欲しいのか
誰に認められたいのか

透けて見える偽善を振りかざし
打算的で臆病な献身でもって
「みんなを代表して言います」というただの自論。
中身のない演説は、どこかで聞いたセリフの寄せ集め

何モノでもないからか、何モノかになりたがる

そしてこういった方は
周りからは一切支持を得られず
評価されるどころか反感をかうことがある。
基本的に自分勝手で、無責任で、
何か言いたいだけ だからだ。

にも拘わらず堂々と
「私はこんなに頑張っているのにィ!」と

大きすぎる独り言をの外で叫ぶ。
周りからしたらこれは迷惑以外の何物でもない

しかし、

私の大好物である。

私は本当に性格が悪いと思う。
そういう人を見ると
ほっとけないのだ
イジりたくてしょうがない。

あっという間に中心に置き
かの人物がいかに素晴らしい人物で
これまでのことは誤解であったと
力添えをして、周りとの軋轢をなくし

アッという間に
神輿に乗せてしまう

無能を担ぎたいのだ。
真剣な顔で。

絶対に失敗はさせない、
少なくとも私が担いでいる間は…。


私の前世はきっと

裸の王様に出てくる王の側近。

仕立て屋と結託して
馬鹿なフリを演じ、透明な服を褒めたたえて
パレードまで計画して民衆を煽る。

仕立て屋を安全に出国させ
隣国の酒場で待ち合わせ
分け前で祝杯を挙げるのだ
「傑作だったなッ!」と

そして国へ戻り
王を辱めたと責任を取って
何食わぬ顔で断頭台へ上がる。
「良い人生だった」と
清々しい顔で一生を終えたに違いない。


そんな妄想をする1月1日。
昨日も仕事、今日も仕事。
嫌気がさすほどの変わらない日常
新年のあいさつなどしないのだ。

いや、
働き過ぎてはいけない
健康な精神は、健康な身体に宿る。
明日は休もう。

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