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祈願上手  (バレエショートショート)


 藍は先生の友人のバレエ教室の発表会で代役をもらった。役名は「祈り」 だ。舞台名は「コッペリア」で、「祈り」 は結婚式が出てくる第3幕になる。そこの教室は何人かが舞台前だというのに、役を下りたらしく、雰囲気は悪かった。

 舞台の流れ的には、お祝いのシーンで
時の踊り、
曙の踊り、
祈りの踊り、その後もいろいろな踊りが続く。
最後に主役が「平和の踊り」 を踊って結婚式だ。藍はそこの振付師から手足が長くて、お祈りするシーンが映えるとほめられた。

「あなたはお祈り上手なのか~。確かに両手で手を組んで、上から下におろすときはカッコいいよね。長身は生まれつきだから、得よね~」
 と周囲の生徒から笑われて、心に刺さった。振付師にほめられるたびに、一部の生徒から藍にだけ、わかるように嫌な顔をする。
 思い余って奨励さんに相談した。

「他人の言葉が気になるのは、祈りの役になり切ってないから。これは、舞台の観客にもバレるぞ」

 藍は、はっとして気を持ち直した。



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たらはかにさまの企画に参加中です。
今週のお題は「祈願上手」

霜月さんの応援です。
祈願成就 → たらはさんにかかると「祈願上手」 で!
ホラーぽいので、買って読んでみようかと思っている。

霜月さんの「レトルト彼」 は名作です。
たらはさんも書いていますが、私も発想に驚きました。一度読んだら一生忘れられない。下記に引用しました。1分あれば読めますので、ぜひどうぞ。

↓ ↓ ↓

https://www.city.matsuyama.ehime.jp/shisei/machizukuri/kotoba/bocchan.files/16th-06-retort-a4-tate.pdf



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バレエに移ります。
いろいろなバレエ団の祈りの踊りです。10分弱
長身は、舞台映えする踊りだと思う。


ありがとうございます。