ふじたごうらこ

バレエ文学出版の中の人。バレエと鳥が好き。 クラシックバレエの裾野を広げるべく活動中。…

ふじたごうらこ

バレエ文学出版の中の人。バレエと鳥が好き。 クラシックバレエの裾野を広げるべく活動中。 よろしくお願いします。

  • Web Novel Labo

    • 95本

    noteで出逢った素敵な作品、創作者の背中を押してくれるようなエッセイ、お気に入りの記事などをまとめたマガジンです。【小説Tips】【コンテスト・企画情報】に分類されないものを追加しています。

  • バレエショートショート（毎週ショートショートnote他）

    バレエ他舞踊関連作品のみを集めたもの。毎週UPします。 たらはかにさま企画に参加しています。それ以前のものはバレエ文学サイトにあります。主人公はプロを目指すバレリーナ生徒の愛野藍ちゃん。バレエコンクールの受賞歴あり、バレエの先生のご主人、発明家の奨励さん、その友人のﾌﾞﾛｰﾉﾊﾞゥﾅはイタリア人教師兼ゲストダンサー。先生の祖母という設定で９０歳代の大先生も時折登場します。

  • たらはかに様企画専用　ショートショートnoteまとめ

    全部短いです。

  • 意見

    画像はパリスヒルトン嬢です。

  • 作品集（電子書籍など）

    令和６年２月５日スタジオ五百石で電子書籍の無料配布を開始しました。 （それ以前のものは地名がついたショートショートのまとめになっています）

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エンタメ小説　「茶粥地蔵」　amazonと楽天で無料配布開始いたしました。

茶粥地蔵は、エンタメ小説で、ふじたごうらこの個人レーベル、スタジオ五百石発行、2冊目の電子書籍です。 題名は「茶粥地蔵」　　 以下は簡単なあらすじです。 アマゾンでの無料ダウンロードはこちらです。 ↓　↓　↓ 楽天はこちらです。無料です。楽天アカウントをもっていればすぐダウンロードできます。 ↓　↓　↓ スタジオ五百石は実在している書店には、販売しておりません。 すべて電子書籍で、無料で配布しています。 」」」」」」」」」」」」」」」 （以下は裏話エッセイです）

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    • 海のピ　（バレエショートショート）

      　バレエレッスンを流すCD機器が壊れたらしい。それとスマホからも音がダウンロードできず流せなくなった。異常事態だがどんなことがあっても、藍の周辺ではバレエレッスンはやる。世界がどんな事態になっていようが関係ない。 　先生が言った。 「今日も海と真珠の振り写しを続けます。音がないけれど、音はあると思って音取りに遅れないようにしましょう。」 「わかりました！」 　といいつつも、いつもと違うので、音がうまくはまらないようだ。 「あなたたち、ダメよ。あってないわ。海の情景が浮かぶよ

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      • 海のピ　（ショートショート）

        　私は老いた。このまま海のそばの家で漁師として天寿をまっとうするのだろう。 　ある日の朝、海からピピピピという音がした。次いでピピーン、ﾋﾟﾋﾟｰﾝという音も。電子音にしてはどうも変だ。窓からいつもの海を見ると、大勢の人が騒いでいた。 「波の音が急に変わった。原因はわからない」 　マイクを持つアナウンサーらしき人が怒鳴る。確かにピピピという音の感覚がそれぞれ違えども、何か人の心をいらだたせる破裂音には変わりはない。 「そもそも海の音はどこから来ているのか。なぜこうなったのか」

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        • 彦星誘拐（バレエショートショート）

          　藍は、海賊の踊りが好きだ。アクロバット的な振り付けもややスローな振り付けも衣装もすべてが素晴らしい。舞台は奴隷市場で、出てくる女性たちもどこからか誘拐されて奴隷として売られてしまう。人身売買になるが、舞台上なので大丈夫。 　今年の七夕の夜、その海賊の舞台があった。藍は半年前からチケットを買って楽しみにしていた。しかし休演になった。 　事情通の奨励さんによると、海賊の主要なダンサーたちは現実でも三角関係にあり、本番前に痴話げんかで三人とも足を負傷したらしい。藍は奨励さんに

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        • 文学フリマ京都関連記事　(令和４年、第６回以降～）
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        記事

          彦星誘拐（ショートショート）

          　彦星と織姫は夫婦だったが、織姫が機織りの仕事を放棄したため神様が離縁させた。すると寝付いてしまうのでお情けで七夕の夜のみ、会える。 　織姫の同僚たちも彦星をねらっていた。一年に一度なら妻の座を譲ってもいい。彼は天界のアイドルなのだ。織姫は七夕の日に近づくにつれて惚気てくる。 　むかついた同僚たちは、織姫に七夕に睡眠薬を与え、皆で川を渡って、彦星を誘拐した。周囲には牛はいず、彦星も乗り気で簡単に誘拐できた。 　しかし牛たちが迎えに来た。 「彦星は別名牽牛…牛がついてきちゃ

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          一方通行風呂　（バレエショートショート）

          　藍は、夏場でレッスンが休みだと、流水プールに行って円形の水路を何周もして泳ぐ。 　水に浮くだけでもリラックス効果があるらしいし、泳ぐことで全身の筋トレにもなる。 　この原理を利用して、近くの温泉施設にも流水風呂が新しくできたという。藍は喜んで行ってみた。 　これもポンプで組んだお湯を何か所も、風呂中に噴出させて流れを作っていた。なので、こちらもプールと同じく一方通行だった。お湯の流れと逆に歩行したりすると、プールの監視員と同じく「危ないのでやめてください」　と注意が飛んで

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          一方通行風呂　（バレエショートショート）

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          一方通行風呂　（ショートショート）

          　四方海に囲まれていた日本もついに、深刻な水不足に陥った。全世界の海水が干上がり、南極も北極の氷にすべて溶けた。地下水が出る日本だけが無事だったが、とうとう…… 　お金なんかなんの役にも立たない。 　この世で一番価値があるものは水だ。 　生き残った者同士で水を分け合っていたが、皆近年お風呂に入っていない。この時代に生まれた子供たちは、お風呂を知らない。 　地球はまもなく全滅する。のどがカラカラだが、最後の最後に皆でお風呂に入ろう。お風呂の面積も皆で入るには、少なすぎるの

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          クラシックデザインザババンの効能

          ーーーーーーーーー 　最近加齢もあって、わたしの聴力が下がる一方だ。昔から英語のLとRの区別がつかないヘタレ聴力保持者だったが、ひどくなった。特に低音ボイスの人間が話す、さ行やは行の区別がつかなくなった。ゆえに現在とても困っている。人前に出て会話をする仕事でなくて幸いだが、新しい人脈を築くにも躊躇してしまう。ただでさえ、内向的な人間なのに、聞きなおしが必要な会話が面倒だし、気を遣わせてしまうし、自分も気を遣う。健聴者なる人間がこの世の大半の音を管理しているから、中途半端な耳

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          天ぷら不眠　 (ショートショート)

          　キスの天ぷらだ。しかも大量に揚げて大皿に盛り付けられている。さっくりとした揚げたての……ということは……恵は内心のがっかりを隠して、満面の笑顔を作り、「今日の夕食もとても美味しそうだね」と、妻という飼い主に笑顔を見せた。確かに美味しかった。 　妻という飼い主はキスを頬張る恵を嬉しそうに見つめる。恵は食べるだけで終わるのであればどんなに良いかと思いつつ、麺つゆに浸したそれをやっとの思いで全て食べ終えた。 　それから恵は笑顔を崩さないまま、立ち上がり、妻という飼い主の横に座っ

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          天ぷら不眠　 (ショートショート)

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          天ぷら不眠 (バレエショートショート)

          　藍は、海老天が好きだ。お蕎麦屋さんのメニューにある、さっくりと軽く揚げた熱々のもの。それを冷たい麺つゆに、浸して食べるアレ。1番の大好物だ。パン粉付きよりはカロリーがマシということもある。 　藍は今家族と温泉ホテルにいる。夕食はビュッフェだ。好きなものをいうと、目の前で揚げてもらえる。それがとても美味しい、いや美味しすぎる。お肉よりもフルーツよりも海老天が1番この世で1番美味しい。 　今日ぐらいはイイか……麺つゆに大根おろしと生姜を入れてそれをなんと18匹も食べた。野菜天

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          復習Tシャツ　（ショートショート）

          復習Tシャツがブームだ。それらの文字はすべて鏡文字になっている。自撮り、加工画像をSNSにupするのが日常であるからこその現象だ。前が国語、後ろが算数、右肩が理科、左肩が社会の簡単な問題と解答が印刷されており、それが毎日のように内容が変化する。小学校低学年の内容で、人生の復習をかねて皆がそれをSNSで読む。 「…国民はここまで幼稚化したのか」 「はい。ブームを起こすために、ありとあらゆるメディアにこれがはやりだと洗脳したら案の定です。爆発的な売れ行きです」 「まあ、国民のそ

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          復習Tシャツ　（バレエショートショート）

          　井伊野から振付の覚え方のコツを聞かれたので藍は答えた。 「コツなんてない。先生の振付と注意をレッスン日記につけておく。そうすると覚えやすくなるよ」 井伊野は首を振った。 「簡単に覚えるやり方だけを教えろ。俺は男だから先生が前に出てこいっていうので困る」 　そこへ奨励さんがやってきて、井伊野にシャツを渡した。 「レッスン着としてこれを着ろ。これはバレエの動きを形状記憶で覚えてくれる優れものだよ」 「すごい、で、使用方法は？」 「まず先生のお手本の踊りを見る。シャツはそれ

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          友情の総重量　（バレエショートショート）

          　パ・ド・カトル。四人のバレリーナが双方で踊りを譲り合い、時には牽制しつつ技量を誇りあう踊りだ。初演は1845年。当時はﾏﾘｰ･ﾀﾘｵｰﾆ、ﾙｼﾙ･ｸﾞﾗｰﾝ、ｶﾙﾛｯﾀ･ｸﾞﾘｼﾞ、ﾌｧﾆｰ･ﾁｪﾂﾘｰﾄが踊った。初演時は誰がどの順番で踊るべきか争った。突出してﾀﾘｵｰﾆが著名であったので、ﾀﾘｵｰﾆが当然ラストを飾って踊る。しかしﾀﾘｵｰﾆの前に、誰が踊るべきかで残り３人が揉めた。 　ｱﾀｼ！ 　いえ、ｱﾀｼｯ！ 　絶対ｱﾀｼ！ 　振付師のｼﾞｭｰﾙ･ﾍﾟﾛｰは困った

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          友情の総重量　（バレエショートショート）

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          友情の総重量　（ショートショート）

          　家庭の事情で転校して心細かった私。孤独な私に、屈託なく話しかけてきたあの子。親友になりました。以来ずっと。というか、あの子は私から離れない…あの子にだって、友達や恋人もいた。でも、結局私のところに戻ってくる。 　でもそんな私にも恋人ができた。するとあの子は恋人に嘘をついて別れさせた。ええ、あの子は私のストーカーでした！ 　違います、全然違います。逆です。あの子が私から離れてくれない。友達や恋人を作ってもあの子は…とうとう私が遠方に逃げようとすると一緒に死のうって私を……私

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          友情の総重量　（ショートショート）

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          てるてる坊主のラブレター　(ショートショート)

          てるてる坊主は、明日の遠足は晴れにしてくれという園児たちの願いに応えられなかった。幼稚園の窓から帽子かけに移動させられ、吊された坊主は園児からのボール攻撃で四面楚歌だ。坊主は暴風雨から小雨に変えることができた、その努力は認めてくれと泣きわめいた。 だめ！　ユルちゃない！ お前は死刑だっ 園児は覚えたての、地獄蝋燭を使って両手に火を燈す。部屋の中はスモークでいっぱいになり生暖かい空気が迫り上がってくる。 もうだめだ…獄卒御用達幼稚園で造られたのが間違いじゃった… 坊主が

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          てるてる坊主のラブレター　(ショートショート)

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          てるてる坊主のラブレター　(バレエショートショート)

          愛野藍たちは、明日の舞台が快晴であることを切実に祈っていた。なぜなら今回はホールではなく、大きな公園内だからだ。アートとグルメの会が主催で、強い義理が絡んで先生も断れなかったという。しかも小雨決行。 小雨でも床が濡れると足が滑って踊りにくいし、風があるとそれも踊りにくいし、完全な快晴でないと屋外で踊るのは嫌よね。 で、天気予報は？ 一応曇り。南で台風が発生…だから微妙。 こうなったら、てるてる坊主を作ろうとなった。 ティッシュで作ったが服装はチュチュぽくした。坊主でな

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          てるてる坊主のラブレター　(バレエショートショート)

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