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もらった日本未上陸ビールの話②(ハワイ編)

この記事は

の続き。

この2本はハワイ旅行に行った友人からもらったものであり、
当然冷蔵での輸入とはコンディションが異なることは先に付け加えておく。

ハワイのビール事情

実は幼少期をハワイで過ごしたことがある。
それ以来自分にはハワイ時代の友人がいて、時折人生で交流がある。
このことは続編にも繋がってくる話でもあるので、
覚えておいて頂けると有り難い。

成長してからハワイに行ったときは、「みんなハイネケン飲んでるんだな〜」
というイメージが脳裏に焼き付いている。
日本人からすると意外かもしれないが、ハワイは結構しっかりアメリカナイズドされており、
もちろんKONAビールは有名だが、
日本でのクラフトビールのシェアがいまだ1.2%
(参照:https://www.winekingdom.co.jp/bk/17536173)であるように、ハワイであろうと一般の方が飲むのは一般に広く流通しているビールである。
観光客的にはマイタイみたいなカクテルも人気だろう。

御存知の通り、日本人にとってハワイは親しみがある土地だが、
現在の文化の殆どは持ち込まれたものがベースとなっているのと、
南国人には南国人が飲みたいスタイルがある。
つまり、ラガーや軽快なIPA。そのあたりは南米や東南アジアに酷似していると想像してもらって良い。
幸い日本語で現地を伝える記事が多く、調べると情報はすぐ手に入るので以下に列挙。

2021年の記事。

2019年の記事。ABCストアというのは日本でいうコンビニみたいなお店。

2021年の記事。最もブリュワリー紹介数が多く詳細。

ここまででお気づきかもしれないが、
ハワイは決してKONA一強ではない。ブリュワリーが結構あるのだ。
そして、各社ブロンドエール(ゴールデンエール)を作っているのは
偶然ではないだろう。ハワイの一つの特徴と言っても良い。
ブロンドエールは特徴がないのが特徴と揶揄されるスタイルではあるのだが、
軽快で気軽に飲めるスタイルが国民性的に好まれるのだろう。
とはいえKONAビールですら、日本に入ってきているのは一部のスタイルだけであり、
ハワイにはハワイのマーケットが一応あることが見て取れる。

テイスティング

ではテイスティングに入ろう。



①左から
ALOHA SPIRIT BLONDE ALE/WAIKIKI BREWING
スタイル:ブロンドエール
Untapped:3.62
ABV:4.6%
IBU:18

クリスプ&リフレッシングというのは泡が元気で爽快、リフレッシュできるぜ!的な意味合い。

上までヒタヒタに入っていた。Y.MARKETさんと同じ理由であろう

開封してまず驚いたのが、めちゃめちゃ泡立ったこと。ベルギービールレベル。笑
気圧差だろうか、過発酵だろうか。。ってでもエール酵母で過発酵ってのもやや無理があるか。泡も大粒で消えていってしまった。
エール特有の甘く華やかな香り、パインアロマはあるが泡からスピリッツのようなしぶとい苦味が渋みを伴ってきておりドライ。
優しさを損なっている。どうした。


WAIKIKI BEWING

意外にも4店舗もタップルームもありGreat American BeerFestivalでの入賞歴もある。すごいですね。
どれくらいすごいか。スポーツで日本代表とか選ばれるクラスではないだろうか。
よく見るとバーレイワインも入賞してる、っていうか作ってるだけでハワイならすごいのだけど、一番入賞してるのはBlack Strap Molasses Porterというポーター。ポーターかぁ。
色んな意味で規格外な醸造所である。
1バレル160リットルで2015年に1100バレルでスタートしたばっかりってんだから…若いのに初めから相当の醸造量。

さて、次!

②右、
HOP LEI IPA/ALOHA BEER
スタイル:IPA
Untapped:3.62
ABV:6.4%
IBU:70


苦い。開封時から香るホッピーでグレフル系のアロマは心地よく、ラストノートにかすかなモルトを含んでる感じ。
その裏で松脂パイナップルアーシーなニュアンス。
ポップなラベルの割に味はドライで泡も大粒。ブリュットIPAを思い出す。
平たく言えばちょっと発泡酒に似てるかも?
温度を上げると超微弱なダイアセチル、石鹸。


ALOHA BEER

1年で閉店してしまってから上記のWaikiki Brewingの店舗もあるカカアコエリアに2017年に復活したらしい。
今では3店舗も展開しており好調なようだ。
ロゴデザインがかわいい。これは女性なら特におみやげに買ってしまうのでは?
しかし作ってるスタイルがすごい。ベルジャントリプルやヘーフェヴァイツェン。しかし、
うーん。Untappedを見る限りではそこまで評価されてるスタイルがあるわけではなさそう。
ただ、限定品含め世界中の様々なスタイルに挑戦しているので手軽に海外のスタイルが試せる意欲的なブルワリーとしてロコたちには愛されてるのだろう。

第二回目は日本よりも小さいのに輸出量などで日本以上に大きな?
マーケットの中にいる2社があるハワイを紹介した。
賢人曰く「ビールとはシーンありきの飲み物」であるので、それに則るなら、
海や大自然を眺めながら飲むだけでどんなお酒も美酒に感じるだろう。
今回はちょっと自分の好みのビールには出会えなかったが、
知らない国のビールを開封するときのドキドキは何物にも代えがたいものである!
さて、次は今アンバサダーとしてinstagramで紹介している
台湾の未上陸ビールになりそうなので、お楽しみに!

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