見出し画像

歩き地蔵のお江戸面白地蔵物語VOL.44 お顔が見えないお地蔵さん

本日4月13日、とても寒い東京です。完全引きこもり宣言にて、本日の第2弾をあげさせていただきますね。

昨日、晴れた瞬間に三密しないことを心がけ、吉方角に散歩にでかけました。今回は巣鴨エリアが散歩にはいい方角なので、巣鴨に行ってきました。

巣鴨、もう私の庭って感じで何回も歩いて行っております。まさか、昨年はこの町がそんなに仲良しの町になるとは思ってませんでした。

さて、昨日の巣鴨の「とげぬき地蔵さん」は本当に人がいませんでした。

日曜なのに・・・・・

画像1

画像2


いつもの団子屋さんも、土産屋さんも、手相占いのおじさんの屋台もありません。磨き地蔵さんの所はコロナ前は並んで並んでやっと磨けるって感じでしたが、全く「シーン」としていました。

本当に寂しい。

店も、飲食店は閉まっている所も結構あって「テイクアウト」での対応を頑張っているお店もありました。

画像3


画像4


海鮮三崎港さんでは、4月16日からコロナ対策で休業するのですが、昨日だけなのか、もしくは、休業までの期間なのかわかりませんが、小中学生にお昼のお寿司を無料でご提供のサービスをしていて、数組のお子さん連れのご家族がご利用されていました。

画像5

ちょっと背中のバックに入れて自宅にもってきままで撮影しちゃったので、あっちこっち微妙におかずが飛び交ってて、あまり綺麗ではないですが、私も飲食店さんのテイクアウトのお弁当を買ってきました。

とにかく、飲食店さんの必死さを身近に感じ、せめてお弁当をと。とても美味しかったです。また、利用したい。

さて、このように町が変わっている事を感じる散歩でしたが、今回も2軒のお地蔵さんに伺ってきました。

画像6


一軒は庚申塚の近くにある「延命地蔵尊さん」もう一軒はかの有名な真性寺の「江戸六地蔵尊さん」です。

画像7

延命さんの入り口です。

では、延命地蔵尊さん!お願いしまーす!!

画像8

「はーいーー!こんにちは!」

「こんにちは。延命さん、正直、コロナで巣鴨こんなに寂しくなるなんて思ってなかったです。今まで、ネットニュースで渋谷駅のスクランブル交差点の全く人が歩いていない映像見ても、そうなんだろうね、、、、位にしか思ってなくっかった。けど、、、、やはり、自分の目で普段と違う姿を肌で感じると危機感があります」

「何の?」

「飲食店さんの経営の・・・危機感」

「だろうな。わかるよ」

「何かできることないのでしょうか?」

「さっきお弁当買ったでしょ」

「はい」

「そういう気持ちでいいんだよ」

「え、けど、こんな少しで」

「だって君はそう言ったって、少ししかできないだろ?」

「はい」

「この地蔵さんの意味知ってる?」

「何か看板には結構大変な時期の話が書かれています。旅の途中巣鴨あたりで人馬が行き倒れた遺体を埋める墓地があって、その目印に延命地蔵が立てられたと・・・」

画像9

「そうなんだよ。疲れに打ち勝てなくなって死に至ることも多々あった。昔の旅は命がけ」

「はい」

「今のコロナも人生の旅の途中に起きたね」

「はい」

「誰でも命はいずれ無くなる。会社もそうだ」

「はい。私自分で経験しています」

「そう、コロナで生きるか死ぬかの瀬戸際。会社も人間も」

「はい」

「耐える力。心のストレッチ」

「?」

「わかんないだろ。いいんだ。当然だから。次の江戸六地蔵さんに僕からそう言われて来たって、何でそういったのか聞いてきてごらん」

そう延命さんがおっしゃるので素直に江戸六地蔵さんに伺った。

画像10


真性寺もいつもならもっとたくさんの人で賑わっているはずなのに、、、、

「ね、お地蔵さ~~~ん。教えてほしいの」

まさに今回の扉絵のごとく上を見上げて聞いてみた。

画像11


「ね~~~教えてくださ~~い。コロナで今、亡くなる人もいらっしゃって、外出を控えるように、とか、外での飲食も控えるようにとかあって、私飲食店の皆さんを思うと胸痛いです。経営とか、もろもろ。延命さんからは心のストレッチって言われちゃって。江戸六地蔵さんに聞いて来いって言われてきました。心のストレッチって何ですか~~~~?」

画像12

「ん~~~~そんなの知らん」

「へ?」

「だって僕、延命さんじゃないもん」

「延命さんは六地蔵さんならわかるだろうって・・・・」

「だから知らないってば~~~~」

「え~~~ショック~~~」

「だからさ、~~~僕は延命さんじゃない。そして、君も飲食店の実際の経営者ではないだろう~~~~。当事者の気持ちになってあげて、応援って言っても、出資できるわけじゃないでしょ~~~」

「はい」

「だから、応援したい気持ちで『お弁当ありがとうございます。美味しいです』って笑顔で一個買うことで十分なんだよ~~~。手助けしてあげたい気持ちがあっても、できないと言うモドカシサあっても笑顔でさ。僕の顔の表情なかなか見えないでしょ。早朝だと見えるのかな?大きな傘で見えにくいって評判悪いんだけどね。今の現代人はすぐ正解を求めたがる。江戸時代の人の方が分別あったんじゃないか~~~。あのさ、顔ってさ、簡単に言うとね、自分が笑顔だと相手方も笑顔なるでしょ」

「はい。相手が笑顔だと笑っちゃう」

「でしょ。仏教では和顔愛語っていってね。笑顔と素敵な言葉を相手に言ってあげることも立派な布施って言われているのさ」

「え、布施?布施ってお金のことじゃないのですか?たくさん包まないと、お坊さんお経上げてくれない・・・って」

「いやいや、そうじゃないの。笑顔で挨拶だって立派な布施なの。相手方があなたの笑顔でまた救われるでしょ。明日もがんばろうってなるかも知れないでしょ」

「あ、はい」

「きっとそんなことを延命さんは言いたかったんじゃないかな?今度、また、江戸六地蔵にそう言われたって、それでいいか?って聞きに行ってごらん」

「あ、はい。じゃ、今度また聞いてみます~~~」

「素直でよろしい」


あ、そうか、心配しすぎないで、、、、こちらから笑顔で。

そうだね~~~~ありがとう。


一休み一休みの一休さん。


さて、がんばろう。心のストレッチ~~~~。

乗り切ろう、コロナ~~~~。えいえいお~~~。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?