シェア
邪三流ヨコシマサンリュウ
2021年7月26日 12:14
神宿の夜は永く、そして、高度の熱を帯びている。午後十時を過ぎても、人々の喧騒は止むことを知らない。たわわな乳房や、引き締まった生脚を餌にして、獣たちの視線をさらってゆく美女の群れ。それを侍らせ、のろまな足取りで御機嫌に歩く老いぼれ。それを罵倒し、酒瓶片手にゲラゲラ笑って暴れ回る複数の半ぐれ。それらすべてを焚きつけるように、煌々とギラつくネオンの流れ。夜は神宿を、混沌の渦へと引き摺り込む。様々