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三団体合同公演『飛び級したのに留年ですか!?』

タイトルから面白そう、というのと、福岡学生演劇祭から全国に進出する劇団が2団体(劇団焚火、ギムレットには早すぎる)いるので、興味を持ちチケットを予約した。

まさかの赤ちゃんから始まり、タイトルからおおよそ予想できる通り、中学受験をした主人公が、進学先で飛び級制度が始まる事を知り、高校1年生に飛び級するが、勉強についていけず留年の危機、というのが主な話。(ざっっっくり!!)

小学生は赤白帽子とカラーシャツ、中学生は白のカッターシャツ、飛び級した高校生は学ランを着ることで時間の経過を表し、暗転無しで場面転換することでどんどん話が進んだ。

人との出会いで価値観変わるって大事だし、自分にとってのその人を大事にしたいなーと思えるようなメッセージ性を感じた。主人公は最後に”あること”に気付けて、良かったなと感じた。タイトルからは予想がつかない普遍的なテーマが隠れていた。

その反面、あるシーンの場面転換で、ただ椅子(箱馬)を移動するだけの10秒前後の沈黙の「間」があって、勿体ない気がした。わざとなのか、セリフが飛んだのか、1回しか観ていないので分からないが、その移動に何か意味があるようには見えなかった。見落としていたならごめんなさい。
その前後のテンポ感が良かっただけに、気になってしまった。

冒頭主人公が最初のセリフを話す前にかなりたっぷりの「間」があったが、あれは観客を引きつける役割を果たしていたと思うので非常に良かった。観客全員と目を合わせていたように思う。

小劇場ならではなのか、主人公が狂言回しも担って客席を向いて話すときに、数回かなりの時間目が合っていた気がした(笑)自分に話しかけられているような近さとか、距離感は小劇場の特性を活かしてて、良いなと思った。

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