『食べる人の献立学』 ②


2.「食事のときこそ」献立活用を!
献立ということばに接する「初めての機会」はやはり給食かもしれません。ということは、献立は“食べるときのモデルとしての役割り”が先行していると感じます。学校給食は①エネルギー源となる食品と②カラダをつくる栄養素がとれる食品と③カラダの調子を整える食品の3つが満たされた「食事のモデルとしてのお昼ごはん」が毎日くり返し出されるわけです。正直献立を立てているときは、予算的に・作業量的に・献立的に…“これ以上は無理!”と思うこともたまにあったのですが、健康維持のために必要な栄養がカバー出来る食事は“ひとつの料理よりも組み合わせて食べるほうがうまくいくこと”を伝えなければならず、改めて“難しいことをやっていたんだなぁ…!”と思います。
ぜひ、食事をするときに“学校給食の食事スタイル”である献立を思い出していただけたらと思います。

3.基本は「主食」「副菜」「主菜」を揃えて
以前ご紹介した「食事バランスガイド」の考え方が、食べる人の場合特に大いに役立つと思います。主食がある程度とれていないとコマのアタマが小さく、胴体のほうが大きくなりバランスがとれません。低糖質ブームが長く続いていますが、あまり制限しすぎると栄養バランスは取りにくくなると思います。(わが家では麦を少し混ぜてご飯を炊きます。噛む回数も増えます。)
主菜よりも「副菜」の優先順位が高いことも注目すべき点です。野菜や海藻・きのこなどを食事のいちばん最初にお腹に入れる「ベジタブルファースト」という食べ方を知っている方も多いのではないでしょうか。血糖値の急激な上昇がおこりにくい食べ方なので、カラダにも負担のかかりにくい食べ方として各方面で研究もされています。効果的な食べ方としては「食事開始から5分は炭水化物は待った!」ということ。野菜から先に5分食べ、時間差でおかず(タンパク質系)と主食を食べ始めることで、腸からインスリン分泌を促すホルモンが出るのだそうです。
(岐阜大医学系研究科 矢部大介Dr.くらし+one3月号 記事抜粋)
「野菜がないと食事が進行しないこと」は、野菜不足の解消にも効果的です。


過去の記事でもご紹介しまた😊覚えてますか?

私はベジタブルファーストの知識に触れたことで「汁物にたっぷりの野菜」というスタイルにたどり着くことが出来ました。汁物のために野菜を買いこむことで“冷蔵庫になんの野菜があったっけ?”と考える習慣も出来ました。
献立を考えるとき、無意識に「おかずを決めようとしている場合」が多いのではないでしょうか?今日”家にある野菜を優先して”献立を考える習慣が身につくと、不足しがちな野菜もとれ、栄養バランスのいい食事のカタチに近づけると思います。具だくさんの汁物ならお椀1杯で50g〜70gぐらいの野菜はとれます。主菜の付け合せや材料として、また、副菜の「小鉢のおひたしや酢の物」もあったら、1食で野菜100gとることは難しくなくなります。

ある日の献立。キムチスープにマイタケプラス。
切り干し大根は作りおき。キャベツの美味しい
季節なので、レンチンしてキュウリと辛子和え。
この日は野菜たっぷりでした😄
(おかずは冷凍のイカ天で手抜きです💧)

『食べる人の献立学』はある程度回数を書く予定でしたが、なるべく具体的にと心がけると思っていたよりも続きそうです。出来るだけ実際のわが家の献立も載せようと思っています。もうしばらくお付き合いいただけたらうれしいです。

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