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カスタマーサクセス -サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則


▼本書まとめ
・冒頭半分くらいは主に、「事業がどう進化してカスタマーサクセスが必要になったか」を様々なケースを並べて経緯説明している。

SF:チャーン削減のため、心理ロイヤルティ向上のため、等々

・ロイヤルティ
心理(感情)ロイヤルティ:好き、有名とか
行動(理性)ロイヤルティ:利便性、使いやすさとか

カスタマーサクセスの本を読んだ感じ、基本的にはカスタマーサクセスが生まれた歴史やサブスクリプションの事を知るところから始まる。
本書も同じで「サブスプリクションの波」としている。

・カスタマーサクセス
→リテンション率、LTVを最大限に引き上げる事を目標としてカスタマーエクスペリエンスに特化した組織

・カスタマーサクセスがなぜ必要か
なぜ重要か?
チャーン減少と管理
既存顧客の契約額増(アップセル、クロスセル)
カスタマーエクスペリエンスと顧客満足度の向上

カスタマーサクセスには「取り組みと指標」が必要。
→本書P62らへん

カスタマーサクセスはカスタマーサポートではない
能動的で成果を重視し、左記を見越した分析中心で予測性を持ったアプローチが必要。

全社でやるには、リテンション等の売上以外の目標も指標に入れる必要がある。→本書では動悸づけ

まとめると、
カスタマーサクセスとは=心理ロイヤルティの創出=ファンの獲得

カスタマーサクセスの提供方法は、
ハイタッチ:工数に対して対価が見込める案件
ロータッチ:求めている事をその時に提供、コスト抑える
テックタッチ:顧客との接点がテクノロジー手動で、複数の顧客とのやり取りができる

▼カスタマーサクセスの10原則

① 正しい顧客に販売しよう
正しくない:チャーンの元、トータルかかるコストが増大、機会損失
正しい:PMFがある(顧客の課題と提供する解決策がマッチしている)

② 顧客とベンダーは何もしなければ離れる
そのまま、何もしなければ離れていっちゃうよ、という事
ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチを駆使して

③ 顧客が期待しているのは大成功だ
顧客が求めているのは良いものではなくて、事業目標を達成できる事を求めている、という事をよく理解し、
・顧客はどうやって成功を測っているのか
・その指標から判断すると、顧客は成功しているのか
・成功への過程で、顧客はどんな期待をしているか
を理解する。

④ 絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する
顧客の状態をよく把握し管理する。また、絶えず取り組む事が重要。

⑤ ロイヤルティ構築に、もう個人間の関係はいらない
個人と顧客の関係ではなく、カスタマーサクセスの仕組みが必要。ハイタッチのみ等ではまかないきれない。

⑥ 本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ
効率を高める事で拡張可能ではあるが、最終的には製品の質が問われる。また、カスタマーサクセスを高めるのと同時に最高の製品を提供する事が重要。

⑦ タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
顧客が価値に気付く時間を早めないと解約時期や更新時期が近づいてしまう。すると更新やアップセルに取り組めなくなる。
よって、具体的な成功の指標を決める、早い段階での価値達成に向けて何度も取り組む、すぐ調整する、とことんやる。

⑧ 顧客の指標を深く理解する
サブスクリプション型の会社が成功するには、収益の成長を堅持・加速できるか否かがチャーンやリテンションの内容次第のため、チャーンの理由とリテンションの理由を深く理解する事。また定義し計測する事が重要。

⑨ ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める
ハードデータ:実績ベースの情報
事業の成果をもたらす指標を実績に基づいた計測された数値で決める必要があるため。
それを元に、顧客とユーザーの行動、カスタマーサクセスマネージャーの活動、事業の成果、を指標にする。

⑩ トップダウンかつ全社レベルで取り組む
いち組織ではなく会社全体で取り組む必要がある。
どこから始めるか?
成功を定義する、成功に関して足並みを揃える、カスタマーサクセス部門の声に耳を傾ける、カスタマーサクセスを優先する、カスタマーサクセス部門に権限を与える、カスタマーサクセスを計測する、カスタマーサクセスを報告する、カスタマーサクセスに報奨を与える、会社を後押しする、成功を祝う。
全社で取り組んで、カスタマーサクセスを第一に考え、行っている事を称賛していく必要がある。


長くなったけどまとめは終了


冒頭の方は、他にもあるカスタマーサクセスの本の内容に近い、歴史を過去~現在~未来を語っていく、その中の具体例やケースの紹介で必要とされる背景を認識させる。

そこからは主に実践でどうやるか、の話しが続く内容になっている。

感じた事
▼全社で取り組む必要性がある、だけど思うように動くことができないという会社が多そう。
自社の場合も、まるっと全社で一気に変えていくのはなかなか難しい事だと思う。
しかし、だからこそ今自分達の部署でできる事をやりレベルを上げて、じわじわ啓蒙していく事でどこかのタイミングでひっくり返す事を目指す準備期間と捉えるのが良いかもと思った。
そしてそのための種を巻き水を与え続けているのが次の上司の方だな、と同時に思った。
いつかは、リテンション周りの指標も営業の評価に入れて、LTVの最大化をさせていく事が必要だと思った。

▼やること
ここの理解は間違っていなかったかなと思う。
まずは、顧客を把握し管理する事。そしてそれをテクノロジーを使用して明確にする事。
並行して、定義や指標を明文化する事。自部署の活動も上記の基準に合わせる。
そして、提供から次の部署へと繋ぎ、リテンションモデルを確立する事。

カスタマーサクセスのマインドの啓蒙活動を行い、ディレクションや顧客へ提供する価値が本当に最大のものなのか、最高のものを提供できているのか、をしつこく考えていく事だと思う。

「お客様の成功ってなんなの?」「お客様の成功に近づいてる?」「お客様のニーズだけ拾ってない?成功に導くにはどうする?」等々の質問を多くしていく事になりそう。

▼まとめ
カスタマーサクセスの本ではある程度言う事はどれも近いかなと思った。

結論、カスタマーサクセスとは何かを理解して、
自社にとってどう置き換えて転換していくかだなと思った。

本書はSaaS以外でも使えるって感じだけど、SaaS寄りな内容かな。。?出版された時期だろうか。
和訳の本なので結構難しかった。。


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