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○○ブランディング

昨今、「動画ブランディング」や「SNSブランディング」などの言葉をよく見かけますが、正確には間違った表現です。まず、ブランドとは実態がなく、頭の中にできるイメージのことです。なおかつ、そのブランド独自の「強くて、好ましくて、ユニーク」なイメージを連想させることが大切だと、ブランド論の第一人者である、ケビン・レーン・ケラー氏は言っています。

この「強くて、好ましくて、ユニーク」なイメージの種を作ることがブランディングの第一歩ですが、次のフェーズとして、顧客の頭の中にこのイメージを形成させるためのアウトプット、発信が必要になります。

この発信の部分で「動画」や「SNS」を活用していくわけですが、これらはあくまで認知させるための一つの媒体であり、イメージの種を作らずに発信したところで、そのブランドのことを知られることはあっても、「強くて、好ましくて、ユニーク」なイメージを形成できるわけではありません。

また、世の中にはブランドを知る機会がたくさんありますが、例えば、実際の商品だけでなく、テレビやネット広告、ホームページ、店舗など、様々な場面で顧客とのタッチポイントがあります。

動画やSNSは、あくまでそのタッチポイントの中の一つに過ぎません。重要なのは、全てのタッチポイントにおいて、同じイメージを抱いてもらえるようにすることです。

例えば、家具が欲しいと思った時に、とある家具ブランドのホームページを見てみると、とても高級感を感じられるデザインや、写真が記載されているページだったとします。

しかし実際に店舗に行ってみると、家具の配置がぐちゃぐちゃ、内装もリサイクルショップのようなデザイン、従業員の態度も横柄だったとすると、このブランドは「高級」なのか「チープ」なのか、発信に一貫性がないので、顧客は混乱し、イメージが形成されにくくなるどころか、悪くなることもあります。

これはあくまで例なので、実際にここまで乖離するイメージで発信しているところは少ないと思いますが、何が言いたいかというと、むやみに広めるためだけに発信すればいいのではなく、「自分たちは何を伝えたいのか。顧客にどう感じて欲しいのか。」その辺りをしっかり構築した上で、自分たちのイメージが伝わりやすい媒体を選択し、全ての媒体で一貫性を持った発信をすることが大切だということです。そうすることで顧客の頭の中に、徐々にそのブランドのイメージが浸透されていきます。

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