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断片 誰も私の話を聞かないので小説を書く

 なんで小説やってんだってところをちょっと掘り下げれば、これね、他人が話を聞いてくれてたらわざわざ小説を書かないんですよ。通常の会話で興味を惹けないといったときに、小説を書いたらなんか知らんが反応があった。会話の中に自作の話が出る。おもしろいだの、あれなんなのだの。作中人物を連れて来いといわれたりもした。本当にあったことだと騙せる(騙すつもりはないが)。そんなこんなで小説が話のネタになるし、読んでもらえるし、私の通常の会話よりはおもしろいのだろうということで書いていますなあ。遠慮してしょっちゅう聞き役になる性質がそもそも損なんだが。でも小説を書くようにはなるね。

 無念にも芍薬が終わってしまい、そのあと白いカーネーションを売っていたので買ってきた。三本で五百円、かすみ草と天狗のうちわ的な葉っぱつき。さっそく活けてみる。いやあいいですねー。この純白の清らかさよ、爽やかな、そして気高い姿よ。花にはすっかりハマってしまった。花屋は近所に三件ある。ローテーションで回ってみてもいいな。一輪挿しといわずでかい花瓶を買ってどんと飾ってもいいかもしれない。今日だって百合の花も気になっていたんだけど、あれは一輪挿しに飾るにはちとでかかったのだ。あとちっちゃいひまわりもありましたね。こないだ飾ってたからパスしたけど。花。お花。いいですよ。

 日中はちょっと暑いようなこの五月、ここから梅雨になってそのあとは夏ですねえ。えげつねえ暑さが毎年のところだと思うが、今年も暑くなるのでしょう。なに、ラローニャだかなんだか現象で暑い可能性があるとか聞いた。町が普通にサウナだからな。出かければ汗でドロドロになって帰宅するこの日本の夏、ちょっとキビシイんですけど、アイスでも食えばいいんじゃね。エアコンつければいいんじゃね。さてぼちぼちと本格的に衣替えである。他所行きのためのTシャツとかを出しておかねばならぬ。夏は着るものに困らない。Tシャツがどれでも選び放題である。死ぬほどある。具体的には五十枚前後あるのでむしろ選びきれないような状態、いやはや。

 ベートーヴェンのセレナードを聴いている。ヴァイオリンはグリュミオー。あんまり目立たない曲だと思うがなかなかによい。喜ばしく、遊び心さえあるような。ベートーヴェンの室内楽にはこれまたお宝がたくさんあることでしょう。見つけていきたい。チェロソナタとかってあんまり聴いてないしな。ピアノ三重奏、弦楽三重奏も単品でちょこっと聴いただけだ。弦楽四重奏はけっこうこなしたのだけれど。アルバンベルクを基本にゲヴァントハウスもいってみて、アルテミスのを積んでいるところか。いいものがもっともっと欲しい。音楽はとてもよいものです。今日もディスクは届いて、さあ金策をやりましょうの夜。

 棺桶のスペースがあれば本が読めるって話は本当だ。実際のところやってみたらばできないこともなかった。本棚とCDラックと机に囲まれ、身を縮めているようなこの書斎でも十分に読書ができる。できないと思い込んでたんだわな。やってみりゃできたんだから。さてそうして準備期間はあと四十日かそこら、どこまでできますか読書による仕込みを。やれるだけのことはやっておきたく思う。小説のネタはビシバシ飛んできていてメモをとるのに必死、こんなことも書くのかってオドロキオドラデクである。ま、ぼちぼちとがんばりましょう。まずは仕込みから。



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