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断片 人体は様々な臓器によって機能しています

 小説を書いている。いまもうぶっちゃけ小説のことしか考えてない。小説と人生のことを考えるのが小説家の仕事なのだという。であればやってることは既に小説家でしょうが。そうでしょうが。作品において、部分的にはここでこうでこう、みたいなところができつつあり、そうしてほぼ完成したパーツがあり、このパーツというものは人体に例えればひとつの臓器みたいなもんであって、なかなかにデッカい。重要である。だんだんと培養していってできたんですね、小説の臓器が。これをあと何度かやっていったらもう完成したようなものよ。見取り図は頭の中に。

 承前。小説の臓器が、といって今回どこができたのか。どこだろうなこれ。全体に影響するかというとさほどでもなく、だがなくなるとちょっと機能不全、または倦怠感や眩暈、喉の渇きなどを覚えます。どこだろうな。臓器を思うとどれも重要なので、君に決めたとはなかなかならない。ともあれ現状どっかができたと。主人公は脳でしょうね。そんで重要人物が心臓だ。これらはどちらかが動かないと共倒れになる。あるいは人体すべてがダメになる。大事なところを主人公とその重要人物が担っている。そのようなものとしてまずは書いていますが。昨夜は創作ノートの作業。メモ帳からA5のノートへまとめた。次に書くところを確認、頭に定着。がんばりましょう。

 夏が、もう夏が。梅雨明けしちゃってんだけど雨なんかぜんぜん降らなかったっすね。水不足かな今度は。電力不足も怖いが。各種インフラがあって当たり前の生き方をしているのがね、ちょっとこれ、問い直されてんじゃないの何かに。なんかガイアとかに。お前このままでいいのかと。ちょっとさー、あんたなんとかならないのと。知らんけど。エアコンの効いた部屋で本を読み散らかして原稿書き飛ばして、そうしてやっていくこの夏なんですが。この夏といわず将来的にずっと快適にやっていたいんですけど。楽じゃねーよとみんないうのでそう思わされるところもあるが、やり方によっては楽なので、彼らはやり方を知らないだけなのだろう。コツはある。何度か死にかけてみればいい。死の際まで行って帰ってくるだけでなんとかなる。腹が据わるってやつだ。

 メンデルスゾーンの四重奏を聴いている。最初はよさがわからなかったのだが、三度四度と聴き込むうちに掴めてきた。これはこういうタイプの美しさなのだと、こういうっていってどういうのか難しいが、メンデルスゾーン特有の何かがあるって話だ、と少し逃げながら語るしかない。この人、交響曲だとどれも華麗なものとしてあるでしょう。なんかちょっと派手で。そういうのよりももっとプライベートな距離感、家庭的っつーか、祖国において母国語で会話するような、そうした音楽としてこの四重奏はあるんじゃないですか。けっこう感情出てるもんこれ。聴いたのはマンデルリング四重奏団による全集。ほかのSQによるものも聴いてみたい。

 創作の話はもうしちゃったので、この五段目では断片百件達成の話など。千四百字を百回書いて十四万字となり、これが原稿だったら分量としては一冊の本にできるというものでしょうが、いかんせん雑文なのでカネにはならない見通し。なんのメリットがあってこれを書き続けてきたかというに、なんだったんだろうね、書かないと落ち着かないような気分だったのでその受け皿、のような。この断片って今年の一月から書いていたらしい。半年ほどもポチポチと打ち込んでいたわけですが、書かねばならぬような必然性は別にないんじゃないのか。文章修行にはなったと思ってるが、それだって気のせいかもしれんし。や、気のせいというのなら役に立ったという気になろう。がんばりましたよーい。

 以上、百件目の断片でした。おつかれ。



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