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断片 インスタント

 コーヒーが大好物なので毎日飲んでいる。摂っているサプリメントの関係で飲むタイミングは難しいが、とにかくまあ、机にはコーヒーカップが添えられていることが多い。このコーヒー、好きだといって飲んではいるが、さしたるこだわりもなく、ただインスタントのものをごぶごぶやっているだけだったりする。従って私に焙煎がどうのや、キリマンジャロだモカだなどといっても通じぬ。通じぬのだよ。わからんから。インスタントコーヒーのように単純な男、それが私である。

 冬のど真ん中だ。この冬はどうですか、と自分のことを見れば、褒めたものか貶したものかよくわからん。できれば褒めたい。そりゃ褒めてやりたい。でもねえ。手放しで「すばらしい人間だ」「あのエスプリが効いてくる」「彼かい? 現代の英雄さ」「上質のワインのように深く染みわたるその存在」などとは褒められたもんじゃねえな。だいたいどんな褒め言葉だよこれ。上質のワインなんか知らねーよ。まあ冗談は置いといて、自分を褒めて、または認めて、自己効力感やら自己肯定感やらを上げていけばけっこう幸せになれることでしょう。そういうポイントを押さえればそこそこ平常運転はできる。できることをやってりゃいいんじゃないの。

 ガジェット。新しいiPadが欲しい。そしていままで興味を持たなかったiPhoneが欲しくなった。iPhoneのSEがちょっといいらしいじゃないですか。価格も控えめで性能に不足なしと。まあ安ければ買えるんで、iPhoneって高いイメージがあったから手出ししなかったのかな、次にスマホを買うならiPhone SEいってみようかと。そのような算段。ただそのiPhoneで何をするのかというのは別に決めてなくて、写真ならカメラで撮るわけだし、外でネットやるっつってもそんなに使わんし。強いていえば安全性に期待するくらいのところ。フィッシングとかウイルスとか、いま怖いからねえ。

 先ほど音楽なしで作業をしていた折、これはやや集中力やパフォーマンスに影響が出てくるなと、そのように思った次第。ミュージコフィリア、音楽嗜好症という状態があるらしいが、私はそうした状態に近いのではないか。メロディが欲しい、リズムが欲しい、音色が欲しい、歌声が欲しいなどなど、音楽がなければつまらないというか、やっていられない。ところで音楽を聴くのにマイルールがある。最初に聴くときはディスクをそのままかける。二度目に聴くときはiPod touchに流し込んでそれをかける。三度目はiPod touch+サブの安いスピーカーでかける。こうして三周した音源はその後いつでも自由に聴くものとする。自由に、というのは好きに選んで好きなときに聴くことで、それまではとにかくアルバム何十枚かのまとまりを三周こなすのだった。そうしたところで一度目か二度目くらいまでは、音源と私との間に何もない状態で聴くのであって、このときはながら聴きなどは御法度の真剣勝負。我がことながら面倒なマイルールだ。

 書くことと読むことを、私は自分の人生の核心に据えているから、それがうまくできていると安心できる。今月はまだ数日ある。まだやれることがある。私は私のすべきことをしよう。そうしてあなたはあなただ。原則として、人生はどう生きたっていいのだそうだから(価値観や世界観が無数にあるんだから、それは確かにそうなのだろう)、ならばやりたいことややるべきことのほうへ向かえばいいのではないか。やるべきことだって自分で決めてしまえ。などと、誰にいうわけでもないのだが。



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