広告会社_職種マッピング

1/8 広告会社の職種図鑑

私、いま人生を振り返っています。なぜかは察してください。

その過程で改めて自分が多大なる時間を割いている広告会社の仕事というものについて振り返ってみました。独断と偏見による内容ではありますが、業界で働く人間のひとつの見方としてご査収下さい。

広告会社の職種を3つに分類しました。

「営業職」「マーケ職」「クリエイティブ職」、それぞれを2軸マトリクスの中にプロットしています。縦軸は「激務・高給-暇・薄給」、横軸は「スキル希少性の高低」です。

広告会社_職種マッピング

入社当初の忙しさは同様と仮定しました。厳密にいえばどの職種が忙しいとかそれぞれあるのですが、個別事象なので一旦無視します。

一方でスキル希少性には既に差が開いています。大学や専門学校で既に専門領域を学んでいるクリエイティブ職はある程度のスキルを持ったうえで入社していますが、マーケ職、営業職は入社時点ではそれほど広告会社に特化したスキルというのは持ち合わせていないはずです(そもそも広告会社に特有のスキルというのがあるかは微妙なところ)。

故に、上記のような序列を便宜的につけさせていただきました。今回は中でも営業職について掘り下げていきたいと思います。

広告会社_職種マッピング2

私が考える営業職の未来はざっくり分けて3つです。

①スター営業への道
②会社に居場所なし
③ふつう営業への道

①は本当に限られた人数しかいません。しかも、クリエイターと違って営業職が世の中の注目を浴びることは稀なため存在に気付かないでしょう。しかし、社内には確実にいてその会社を引っ張っている存在です。成ろうと思ってなれるのか、私にもわかりません。教えて欲しいくらいです。

②は油断していると陥ってしまう道です。クライアントに言われるがまま、上司に、他部署の人間に言われるがままに、自分の頭を使わなかったことのツケは最終的にこういうところにくると思います。しかし、少なくない人がこういった営業しかできない人材であり、それが悪名高い「御用聞き営業」として広告主から揶揄される存在になっている訳です。

③、可もなく不可もなくという大量生産型の営業です。むかしガンダムとジムを比べた記事を書きましたが、ジム営業です。成ろうとして成る人はいませんが、それでも多くの人はこのポジションに行ってしまうでしょう。

③型の営業をそこそこ希少性が高い位置にプロットしているのは、長く同じクライアントを担当していて、やたら〇〇業界にだけは詳しい人だったり、テレビタイムや交通広告など媒体営業だけやっていたり、そういう特殊分野には精通している人たちがいます。彼らは希少性はあるかもしれませんが、それが外部人材市場においてどれほどのニーズがある希少性なのかは不明です。おそらく無いでしょう。

表現が難しいので2次元のマトリクスで説明しましたが、本来であればもっと複雑でこのように単純化できないと私も思います。

営業職の未来は?

以前こんな記事も書きました。

転職活動をしていると、訪問した会社から「自分の値段」が返ってきます。

現職より高かったり、現状維持だったり、悲喜こもごもです。同業界から複数内定をもらったとしても、提示される金額に早々変わりないということに始めは驚きました(タイトルが変われば変わるが)。つまりは、それがその業界にいて、そのタイトルの場合の自分の値段ということになります。

それが、ひとたび違う業界の会社から内定をもらえば別の金額が提示されることがある。それは、別な業界での自分の値段ということになる。

つまりは、業界ごとに給与テーブルは違うし(高い業界は高いし、低い業界は低い)、持ち運べるスキル(ポータブルスキル)があれば業界の壁を越えて異業種にいくのはそんなに難しいことではないし、それが無い人は苦しいながら我慢し続けるか、下のレイヤーに降りなくてはならない。

やっぱり世の中は合理的で厳しくできているんだ。

先に挙げた3つの道が同じ会社に居続ける選択肢でしかないなら、他社・他業界で探すというのは自然なことだろう。しかし、色々なことが障害となって転職をためらう人も多い。なんとも勿体ないと思う。



もしサポート頂けることがあれば、それは金額の多寡というより、そのお気持ちが私に多大なる自信を与えてくれます。それに感謝致します。