愛と、幸福
幸せになる勇気 No47 ふたりで成すもの
幸福という言葉を見ると、どうしても、大福のイメージを浮かべてしまう…
わたしだけ?
「いったい“ふたり”で、なにを成し遂げるのです?」と、単刀直入に青年。
「幸福です。幸福なる生を成し遂げるのです」と、哲人。
だから、「対人関係のなかに踏み出さなければならない」と。
そして、アドラーの結論、
「幸福とは、貢献感である」
「“わたしは誰かの役に立っている”という主観的な感覚があれば、すなわち貢献感があれば、それでいい」
それは、わかる。
しかし、「愛を通じて“幸福なる生”を成し遂げる、という議論がよくわからない」と正直に青年は言います。
哲人は、順に説明します。
1.仕事は、信用の上に成り立つ分業。それは、わたしの幸せを突き詰めていくと、結果として誰かの幸せにつながっていく。健全なギブ・アンド・テイクの関係。
2.交友は、信頼の上に成り立つ、あなたの幸せ。ひたすら信じ、ひたすら与える利他的な態度によって生まれる関係。
では、愛の関係が成立するには?
「利己的にわたしの幸せを求めるのではなく、利他的にあなたの幸せを願うのでもなく」と、哲人。
どうしたら良いの、哲人!!
それは、
不可分なる「わたしたちの幸せ」を築き上げること
それが愛なのです。
「わたし」や「あなた」よりも上位のものとして、「わたしたち」を掲げる。
青年と私は、ちょっとわからなくなって訊きます。
「利己的でありながら、利他的でもある…と?」
哲人は、そのどちらでもない、と言います。「愛は、利己と利他の両方を兼ね備えるのではなく、どちらも退ける」と。
なぜか?
「人生の主語」が変わるから
「わたし」から「わたしたち」へ
幸福なる生を手に入れるために、「わたし」は消えてなくなるべき…
え、わたし、はいらない…
では、また!!
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