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2021年の仕事選び1(豊かな未来をつくる)

成長産業で働くべき理由

成長する業界に就職する方が、衰退する業界で働くよりは報われる可能性が高いということはなんとなくわかるだろう。市場が成長している業界の方が仕事が多いから失業しにくいし、成長する業界は、雇用を維持する上で国としても重要だから支援も厚くなることが多い。

仕事の選択肢として、努力の結果が報われやすい、つまり稼ぎやすいのが成長産業で働くということだ。

もう一つの理由としては、今の流れのままだと、日本が今以上に相対的に貧困になると考えるからだ。親の立場としては、自分の子の世代が豊かにならないのは辛い。

バブル崩壊以降、本当の意味で日本は成長してこなかった。デフレのおかげで物価は安く据え置かれているから日本国内にいると実感しないが、賃金水準も先進国では最下位であり、GDPもこの30年、よその国に比べて伸長していない。海外旅行に行って食事をする機会があればわかるが、日本にいるような感覚でレストランに入ると想像の何倍かの金額になって驚くことがある。日本人が貧しいことを実感できる瞬間だ。

豊かになるには、成長する産業に乗っかるしかない。戦後、通産省は成長する産業を決めて国家を運営することで、日本を世界No.2の経済大国に押し上げた。その是非はともかく、次の世代を豊かにするには、成長産業にベットするしかない。

要するに、成長する産業を見極めて仕事を選んだ方が苦労が少なくて済むし、国家としても、成長する産業にマンパワーをシフトする方が未来の豊かさにつながるはずだ。

ただし、「この仕事がしたい」という強い信念を持つ志の高い人は自身の信念を貫き通した方がよい。たった一度の人生、やりたいことをやる方がよいに決まっている。成長する産業で働いたからと言って、苦労しないという保証はない。成長しない産業で働くよりは苦労が少ないだろうという確率の問題だからだ。

とはいえ、どういう仕事に就くべきかと悩んでいる人は、成長産業に身を投じた方がいい。私は、大学を卒業するタイミングでは、何がしたいなんていう志が全くなかった。さらに当時は就職ではなく就社だったので、スキルなんてことは露ほども考えていなかった。今思えば、もっと成長する産業を選べばよかったと思うし、学生時代に手に職つければよかったと思う。

コロナがもたらす産業間格差

新型コロナウイルスの世界的な流行は世の中を一変させた。緊急事態宣言など人々の移動が制限されたことが一番大きい要因だろう。会社ではテレワークが常態化したし、学校はオンライン授業が主流となっている。要するに人が外に出る機会が大幅に減ったことで、公共の交通機関を利用することは少なくなったし、外食する人も少なくなった。人流を止めるということなので、コンサートや観劇、スポーツ観戦をする機会もめっきり減ったし、デパートなどで買い物する機会も少なくなった。外に出ないので服も買わない。旅行の機会もなくなったのでホテルや旅館に泊まることもなくなった

外食業界、アパレル業界、小売業界、鉄道や航空業界、旅館やホテル、興行関係、これらの業界はかなり厳しいのが現実だ。必需品や食料品を売るドラッグストアや生鮮スーパーなどの例外を除いて多くの業界が厳しい状況にあるのはご存じの通りだ。

一方、半導体関連産業は史上空前の活況を呈している。人との接触が少なくなる生活様式が普及することがデジタル化との親和性が高いからだ。

家にいる時間が増え、NetflixやAmazon Primeでドラマや映画を見るようになったし、買い物に行くのもおっくうなのでECで買い物するようになった。仕事はテレワーク学校はオンライン授業、すべてがデジタル化してきている。

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”ゆでガエル”であることに気づけ

「1.57ショック」1989年の合計特殊出生率が1.57であったことから生まれた言葉で、少子高齢化が注目を集めたのは今から30年以上前のことだ。日本の人口は減少し、マーケットとしての日本市場も縮小することはわかりきっていた。

コロナウイルスの影響を受けて厳しい状況が続く業界の多くは、コロナがあろうがなかろうが、いずれ縮小していくことは誰もが知っていたのに、何もせず変わろうとしなかっただけのことだ。

日本市場が縮小するということは、日本の外に市場を求める業界や新たな市場が生まれる産業を除いて、無くなることはないにせよ競争が激しくなるのはわかりきっていた。

にもかかわらず、30年間日本は産業構造を変えることをしてこなかった。成長する産業にシフトできなかった。コロナの影響で様々な産業が厳しい状況にあるのは事実だが、本来、適正な規模に修正すべき産業において、ようやく問題が顕在化したに過ぎない。

コロナウイルスの流行は、多くの人にとって悲しい出来事だが、国内市場に依存する産業の多くに、現実を見つめる機会をつくったということではむしろ良かったのではないかと思う。ゆでガエルのまま死を待つよりは、変わらなきゃと考えるきっかけができた。

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COVID-19、少子高齢化、SDGsでこう変わる

コロナによってわかったことは、非接触型の産業様式が日常的なものになるということだ。テレワーク、オンライン授業、遠隔医療、EC(e-commerce)などは普通のことになる。人と人とのコミュニケーションは対面型のコミュニケーションから通信ネットワークを介する割合が相当増えるはずだ。

対面型のコミュニケーションの割合が減っていくことで、通勤が少なくなり、オフィスも今までのような大きなスペースを必要としなくなる。人が集まらないので外食の機会は減るだろうし、クールビズが流行ったころよりも洋服を買う機会は少なくなるだろう。

コロナの影響に加えて、少子高齢化の影響も効いてくる。日本人を相手にした商売は、その規模が小さくなっていくことは避けられない。外食もアパレルもデパートのような小売りも、日本の外の市場に打って出ない限り、総体として成長することはない。

さらには、SDGsやカーボンニュートラルの動きが、以前のようにやってるふりをするだけでは済まされない時代になってきた。顕著なのは投資家の動きだ。環境や社会問題に取り組まない企業への投資はしにくくなった。世界中で経営活動に社会性を重視する風潮が顕著になって、気候変動への対応や再生可能エネルギーへのシフトといった問題への対応が避けられない状況になっている。

いつまでも(気候変動の要因と言われる)大量の二酸化炭素を排出する石炭火力発電に依存するわけにはいかなくなってきたし、カーボンフリーのモビリティ(自動車など)に変わっていくのは避けられない

つまり、①日本市場に依存した産業、②対面コミュニケーションに依存した産業、③SDGsやカーボンニュートラルを無視する産業は、次第に凋落していく

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デジタル化の波に乗っかる

様々なデジタルデバイスや通信デバイスが開発され、通信ネットワークを介したコミュニケーションが当たり前の時代になることで様々なサービスが生まれている。娯楽も仕事や勉強も買い物も、そのほとんどがネットワークサービスに置き換わっている。

移動する際も、様々な情報がモビリティ(移動手段)と通信されることで、渋滞が少なく安全な移動が実現していくだろう。

カーボンニュートラルの実現には再生可能エネルギーの割合を増やさざるを得ないが、そのエネルギー出力の制御も、デジタルテクノロジーで行うしかない。デジタルデバイスが電源毎の情報を瞬時に集め、それら情報をAIなどを駆使することで最適な割合で出力し、再生可能エネルギーの割合を増やしていくうようになる。

モノ(デバイス)から得られる情報を分析・加工することでベネフィットを提供できる産業は引く手あまたな時代になる。

5G、IoT、AIなどのテクノロジーが進化し、デジタルを利活用する社会へ移行していく。テクノロジーが人々の暮らしを安全・安心な健康で働きやすい環境を提供してくれるからだ。あと数年もすれば、医療、教育、小売、モビリティ、エネルギーなど様々な分野で実感できるようになる。

その動きは世界的な潮流となり、そのような社会(スマート社会)をつくる仕事が重視されていくことは間違いない。そうなれば、その業界の仕事に就くことが、それ以外の仕事に就くよりは、報われる可能性が高いのは自明の理だ。

産業を選ぶか、企業を選ぶか

外食業やアパレル業や小売業、観光や鉄道・航空業界、興行などのエンタメ業界が厳しいからと言って、その産業を否定しているわけでもない。これら産業は人間の営みにとって必要な産業なのでなくなるわけもない。

多くの人は外で友人や家族とご飯を食べたいと思っているし、買い物にも行きたければ旅行にも行きたいと思っている。たまに映画を見たり観劇したりすることも心から望んでいる。

ただ、日本の人口は減っていくし、コロナによって非接触型の生活様式の割合が増えていくのは避けられない。そうなると、それら産業が今よりも成長することはないだろう。世の中の流れは止められない。これは紛れもない事実だ。

縮む市場に身を置くということは、参加者が一定なら、間違いなく競争が激しくなるし、賃金が上がりにくくなる。コックになりたい、デザイナーになりたい、ホテルマンになりたい、鉄道マンになりたい、役者になりたい、それらの志は尊いが、いばらの道になる可能性が高いことは知っておくべきだ。

ただし、産業としては厳しいが、一企業の成否は別問題だ。一企業は市場が成長しなくてもシェアをとりさえすれば企業は成長する。経営者が優秀で、将来を正しく見通し、それに沿った戦略を展開することで、成長する企業は確実に存在する。

また、大きな組織ではなく個人事業主としての活躍を考えるなら、局地戦に勝てばいい。近隣の店よりおいしい料理をリーズナブルな価格で提供できれば、お店としては繁盛するだろう。マクロの市場規模はあまり関係ない。

とはいえ、日本国全体で考えれば、成長する産業にシフトするしか、われわれの子供の世代が貧困な国になることは避けられない。

まだ、どんな仕事をしたいかを決めかねている人、これからの日本を豊かにしたいと思う人、世界中を安全で安心な社会にしたいと思う人は、ぜひ、スマート社会をつくる仕事に就いてもらいたい。



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アルファ・ファンクションの栗本です。ブランディングとIRを組み合わせた企業価値創造メソッドを提唱しています 知る人ぞ知る優良な会社の”意思”を多くの人に知ってもらうことで、企業価値は大きく変わります。 連絡先:kurimoto@alpha-function.jp