就職

知らない会社で働きたくない!

有名企業を目指す学生たち

マイナビの就活支援企業の調査では、2020年の就職人気企業ランキングは、理系ではソニー、味の素、明治グループ、カゴメ、富士通、トヨタという錚々たる有名企業が並びます。ちょっとおもしろいなと思ったのは13位のスカイくらいでしょうか?

ちなみにスカイは以前コンサルをしたことがあります。その当時は新大阪にある携帯電話の開発をしている企業で、そこそこ有名ではありましたが、NTTデータを押しのけて就職ランキングの13位に入る感じではありませんでした。

当時から人材の確保に苦労していた会社ですから、ブランディングやPRにかなり力を入れているのはわかります。報道ステーションのスポンサーを長らくやっていますが、かなりの媒体費がかかっているのでしょう。

この調査には、業種別のランキングも出ています。その方が有名企業が上位を独占していることが見て取れます。

学生の就職先として、有名企業とそうでない企業では、違いがあるのでしょうか?

世間ではあまり知られていなくても「知る人ぞ知る」優良な企業は間違いなくあります。合理的に考えれば、そういう会社を探した方が競争率は低く入社しやすいと思います。

有名企業は多くの場合優れている

とはいえ、多くの学生が有名企業を目指します。「知る人ぞ知る」優良な企業を目指せばよいモノを、あえて茨の道を突き進むのです。

なぜか?

一番は、「有名な会社=よい会社」という方程式が頭の中にあるからです。この方程式はあながち間違いではありません。中小零細企業と有名企業を比べれば、かなりの確率で、有名企業の方が業績、安定性、労働環境、どれをとっても勝っている場合が多いと思います。

二番目は、グローバルな視座に立った仕事ができるとか、大きな仕事ができるなど規模的な問題はあります。これも、有名企業に分があると思います。

三番目は、見栄えがいいですよね。友人との会話の中で、「〇〇はソニーに就職が決まったんだって」って言われれば、なんか勝ち組になった気がします。特に親御さんは就職率なんかより就職先を気にします。自分の息子や娘が有名企業で働いているというのは、やっぱり誇らしいと感じています。

なぜ、有名企業を目指すのか?

日本は、新卒学生に関しては、決まった時期に一斉に就職活動が始まります。大学1年や2年から就職に備えていた学生は別にしてい、多くの学生は堰をきったように就職活動が始まるのです。

そうなると、企業研究をじっくりやっている人なんてほとんどいないといっても過言ではありません。

調べるにしても、有名な企業から調べますし、むしろ、知っている企業を就職先に選ぶのが普通だと思います。

つまり、有名な企業でないと就職活動においては、かなり不利と言えます。

大量のテレビCMを流し、知名度の高い企業に学生が流れやすいのは言うまでもありません。

最近、BtoB企業がテレビCMを大量に流すようになりました。彼らのお客様はテレビを見ている人ではありません。メーカーや企業やビルオーナーなどです。CMを流しても直接的に売上が増えるわけではありません。

しかし、少子高齢化の時代を迎え、人手をかき集めるには「知る人ぞ知る」企業ではダメだ、「知られている」ことが重要なのだと考えるようになったからです。

建設会社、産業機械や部品製造企業、素材企業などがプライムタイムのCMを流しているのはご存知の通りです。

お金がないとPRなんかできない

こうなると、テレビCMをするお金のない中堅以下の企業は優秀な人材が全く取れないということになります。確かに、何もしなければ数少ない就活生は有名企業に持っていかれます。

しかし、時代はスマートメディアの時代です。テレビを見ている学生よりスマートフォンを見ている学生の方が多いのが実態です。

テレビCMは、就活生の親御さんにはヒットしますが、学生自体にはそこまでヒットするとは思えません。

なので、資金力に乏しい中堅企業には、NewspicksやSmartNewsなんかのニュースメディアやキュレーションメディアでのPRをお勧めしています。

なぜか、テレビCMや新聞広告と媒体費が安いのです。

またもう一つの重要なことは、webとの親和性が高いということです。

webは重要な情報源

スマートフォンでニュースメディアにPR広告を出せば、気になった人はその画面をタップします。そうすると多くの場合LPと呼ばれる画面に飛びます。そこには、企業が発信したい情報が記載されていますし、そこから企業のホームページに遷移してもらえるかもしれません。

テレビや新聞ではなかなかそこがうまくつながりません。テレビCMや新聞広告にQRコードを貼っている場合がありますが、わざわざ、テレビに向かってQRコードリーダーで読み取ってまで見る人はほとんどいません。

ニュースメディアのようなwebメディアを使ったPRは、企業が発信したい情報の塊である企業のホームページを使ったPRを、安価にやれるようにしたのです。

そうなると、ホームページは非常に重要な役割を持つようになります。ただ作っただけのホームページでは、逆に学生の心が離れます。企業概要や事業内容だけでなく、特筆すべき技術や仕組み、将来性、社会への貢献、もちろん業績や労働環境など、会社の想いをきちんと作り込んで記載されている必要があります。

私が推奨している企業ブランディングは、まさに、そこをきちんとやりましょうということです。

会社の想いをわかりやすく伝える

優良な企業は、規模の大小は別に、優れた理念やビジョンがあります。また、それを具現化する技術や仕組みも存在するはずです。

しかし、それを見る人の目線に立ってわかりやすく伝える努力をしている企業は多くはありません。特に、やらなければならない企業、つまり、まだ世間にはあまり知られていない企業が、そういうことに関心が低いのが実態です。

そのくせ、採用がままならず、思うような成長ができていない場合が多いのです。

優秀な人材が少なく、有名企業に流れてしまっている今日、優良な中堅中小企業においても、知ってもらうための活動こそが、採用の現場でも重要な投資になるのです。

蛇足

就職後、何年かして、多くの人が、仕事のやりがいや自身のやりたいことを見つめなおした時に、人気企業に就職することが良かったのかどうかはわかりません。

有名企業だからと言って、やりがいのある仕事に就けるかどうかは、日本の採用形態では不確定だからです。

個人的には、新卒の一斉採用なんて言う方法は早くやめて、職種別の通年採用にしたらいいのにと思います。

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アルファ・ファンクションの栗本です。ブランディングとIRを組み合わせた企業価値創造メソッドを提唱しています 知る人ぞ知る優良な会社の”意思”を多くの人に知ってもらうことで、企業価値は大きく変わります。 kurimoto@alpha-function.jp

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