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映画の感想

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映画とかドラマの感想とか。
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2022年11月の記事一覧

「すずめの戸締まり」(2022)

新海誠監督作品。良かった。敢えてジャンルに入れるなら「君の名は」「天気の子」の「神から特別な能力を与えられた少女=巫女テーマ」のバリエーションになるのかな。「君の名は」の彗星、「天気の子」の雨雲に対して本作は「地震」なので震災が背景に置かれていて、「天間荘の三姉妹」のような鎮魂と希望の映画にもなっています。

「トットチャンネル」(1987)

大森一樹監督追悼。確か公開時に映画館で観たと思う。 「コメディエンヌ斉藤由貴」のスタートライン。 それにしてもこの頃の斉藤由貴はかわいいな。 満島ひかりでちょっと前にドラマになっててあれもよかったけど、満島ひかりでは冒頭の「細面」ネタが通じないw 昭和30年、海の物とも山の物ともつかなかった「テレビジョン」に賭けた青春。その30年後のこの映画からさらに35年たった今、TV放送はもはや"obsolete"ものになりつつあるのがなんとも言えない。 植木等の先生のシーンがよい。

「トラスト・ノー・ワン」(2022)

カナダの仮想通貨取引所の若きCEOが急死。2億ドルが消えた。 陰謀や詐欺が疑われ、資金の流れを追う証券取引所やネットハッカーたちの調査がはじまり、推論や仮説は二転三転する。結論は意外なほど単純。面白かった。

「シン・ウルトラマン」(2022)

じつはウルトラマンにはあんまり思い入れはないんですが、「巨大化する長澤まさみ」につられました。 「シン・ウルトラマン」配信で鑑賞中。イントロのノリは「シン・ゴジラ」そのものなのにそのあと打って変わってのちょっとゆる〜いムードもいい。禍特隊のPCに管理ラベルが貼ってあるのがリアル感。

「オブリビオン」(2013)

2077年。異星人「スカヴ」の侵略を受け辛くも勝利した人類、しかし地球は荒廃して住めなくなりタイタンへ移住。のこった地球、たった二人のチームで警備ドローンの保守とスカブの残党との戦闘をする保守要員のトム・クルーズ。そこに60年前のコールドスリープのNASAの宇宙船が墜落する。 ハリウッドスターのトム・クルーズ主演にしては地味だけどいい感じ。 主人公が信じていた現在がことごとく崩れていく、SFらしいドラマ。

「15時17分、パリ行き」(2018)

クリント・イーストウッド監督作品。なんと実話。 アメリカの幼馴染青年3人が乗り込んだフランスの超特急、銃を持ったテロリストに立ち向かうことに。アクション映画を期待させるあらすじの印象とは違って、「スタンド・バイ・ミー」を思わせる悪ガキ三人組のストーリー。 なんというか淡々としていて、評が分かれる映画かもしれない。

「キャメラを止めるな!」(2022)

あの傑作映画のフランス版リメイク。微妙にディティールがちがうけど楽しい。 もちろんキャストは全員フランス人なんだけど、この方だけは代わりがいなかったんだろうね。

映画「ゆるキャン△」(2022)

リンと野クルメンバーのその後。7〜8年後ってとこかな。本好きのリンが出版社、なでしこがアウトドアショップ、あおいは先生、恵那はトリマーというあたりがいかにも。映画なのでやや大きな話にしつつ、本編同様のオフビートなノリの安心感がいい。 第一話のリンとなでしこのカップラーメンや、浩庵や四尾連湖のリフレインも楽しい。千明が二代目グビ姉にw

「ブレードランナー2049」(2017)

久しぶりに再見。カルト的伝説というかほぼ”Classic"になった前作(いちばん好きなSF映画)の続編。独特の世界観がリフレインされている。 前作の空気感のポイントだった、漢字を駆使するアジアなテイストは健在。 ホログラフAIの「ジョイ」が愛しくも哀しい。 前作のテーマの一つは、「人間とレプリカントとの違いは何?」だった。あれから40年、AIはお絵かきや歌を歌えるようになり、この映画の「人間とはなにか」という問いは別の展開を見せているような気もする。

「天間荘の三姉妹」(2022)

のん、門脇麦、大島優子、柴咲コウ、寺島しのぶ。事故に逢ってあの世と現世の間に建つ旅館「天間荘」にやってきたたまえ。旅館を営むのは異母姉妹の姉ふたりと、その母親。 素晴らしい映画でした。ネタバレになるのでなんですが、震災を背景に置いた「再生と鎮魂」の物語でもあります。 こないだの「さかなのこ」もそうだけど、のんじゃないと成り立たない役があると思う。彼女の真っ直ぐな瞳はすこしねじけていた人々の心もほどいていく。死者の物語に「希望」と「未来」すら届けられるのは彼女しかいない。

「13デイズ」(2000)

米ソが第三次世界大戦の瀬戸際まで行ったキューバ危機を描いた映画。ケビン・コスナー主演。今からちょうど60年前の1962年10月、僕が生まれる2ヶ月前。キューバに搬入された核ミサイルを米軍偵察機が発見。東京空襲で悪名高きルメイ将軍らの強硬な空爆の主張をなんとか回避して海上封鎖に踏み切るケネディ大統領。ソ連が撤収するまでの綱渡りの13日間。有名なマクナマラ国防長官が若いなあと思ったら当時40代半ば。ケネディもそうか。

「マスカレード・ナイト」(2021)

「マスカレード・ホテル」の続編。キムタク苦手だけど。前作の「グランドホテルもの」の豪華なキャスティングや雰囲気は薄まって謎解きがメイン。とはいえ麻生久美子、木村佳乃、高岡早紀、主演の長澤まさみという大好きな女優さんのラインナップが嬉しい。