ベティ・ブルー 愛と激情の日々

『ベティーブルー』、『グランブルー』、『ディーバ』。
あのころの映画を再観しています。この三作品以外にもあるのだけれど、この三つは特に、私の中で「ブルー繋がり」。(※ブルーベルベットは、私には「赤の印象」なので入らない。)私の中では勝手に、映像と印象が「青で繋がって、完結して」いるのです。

その他にも、『美しき諍い目』『バーディ』『シェリタリング・スカイ』『汚れた血』「バグダッドカフェ』『C階段』。

自分が「青」かったのもあるだろうし、TOKYOのセゾンな感じもあるだろうし、外国への憧れもあるだろうし。とにかく、あのころの「青」にもう一度出逢いたいと、再観しました。

今日は『ベティブルー』。2回目観るまでに30年かかりました。つまり、一度見て衝撃を受けすぎて、ずっと「あるシーン」が頭にあるのに、「もう一度見る勇気」は今日までなかった映画です。

何も調べなおさずに再観して、まず

「こんなに長かったっけ?」

「音楽もいい」

「音楽もいいどころか、このピアノの旋律が印象を操っているんだ」

「最後まで冷静に観るとまったく印象が違う」

「これを観て、倣って生きてきたな~」

「塗ってるペンキは白だと思っていたのに、ピンクと青なんだ?」

「最後の白ネコとのシーン、最高なラスト」

「ここまで深く、長くけれど印象的に、描くと衝撃以上にレベルが違うものなんだ」

で、少々調べたら「公開時」「インテグラル」「ノーカット・完全版」とある様子。本当に編集が違って印象が違っていたのだ、ということがわかりました。それよりも、自分が30年生きてきた、という方が大きいかもしれません。

そのふたつによって、自分の心のみるところが違って、今回は「薬の投与」部分にも感情が動きました。ラストはハッピーとは言い難いのですが、「白ネコとの回想録」は永遠であり、それこそが「人生後半の歓び」とも思ったりしました。

ノスタルジーに浸るだけ、は、好きではありませんが、ふっと過去を想ったときにそんな気持ちになるのは、アルコールと共にイイコトのような気がした今回の再観でした。

またいつか、時が経って観てみたいと思います。

いい映画には理由がある。

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