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「日々積み重ねる平凡な仕事」を疎かにしない

踊るようにガラスを清掃する姿が実に美しい

朝早く銀座松屋の前を通ったときに、入口正面のガラスを清掃している人を何度か見かけました。ガラスワイパーを両手に持ち、右左、上下に動かし、まるで踊るようにガラスを清掃する。その姿に足を止める人が多いのです。

仕事に上下はありません。クリエイティブでワクワクするような仕事もあれば、地味で控えめな仕事もあります。前者の仕事ばかりのように見える人にも、必ず後者の仕事をしています。でも、これはなかなか見えてきません。

ワクワクする仕事、地味で控えめな仕事、どちら大事ですが、もっと大事な仕事があるように思います。それは「日々積み重ねる平凡な仕事」です。プロと呼ばれる人たちは、この平凡な仕事の価値をよく知っています。

誰でもできることをていねいに積み重ね続ける

僕が代表を務める株式会社クエストリーは、中小企業の経営者の集まりである「ブランディングクラブ」を主催しています。6つのコンテンツの一つの月に2回開催している「オンラインサロン」でこんなことを語りました。

「いま世界はコロナやウクライナ問題で大きく揺れています。そんな状況の中で大事なのは、片方の目は世界を、もう片方の目は自分の足元をしっかりと見つめることです」(ちょっと偉そうですね、でもそう思っています)。

足元を見つめるとは何か。それは「日々積み重ねる平凡な仕事」を疎かにしないことです。掃除をする、挨拶をする、時間を守る、約束を守る・・誰でもできることなのですが、つい手抜きをしがちです(僕もその一人かも)。

鍵山秀三郎さんから学んだ「凡事徹底」

経営者の仕事は、事実に基づき、状況を把握する。そして、向かうべき道を構想し、社内で共有することです。しかし、日々の平凡な仕事を疎かにしている組織は、どんなに優れた計画であっても、絵に描いた餅で終わります。

また、日々の平凡な仕事をていねいに取り組んでいる人を評価しない組織も必ずほころびがでます。社外の目はこういう人たちの仕事をよく見ています。社内や店内の整理・整頓・清掃を見れば一目瞭然だからです。

若いときに「平凡なことを非凡に努める」ことを、鍵山秀三郎さん(イエローハット・創業者)から教えていただきました。混迷の時代であればあるほど、自戒を込めて「凡事徹底」の重要性をつくづく感じるこの頃です。

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