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仕事場のあるへび道を散策!地下に流れる秘密の小川と個性的なお店が魅力

千駄木には藍染川という小さな川が流れていた

僕が代表の株式会社クエストリーの仕事場は文京区千駄木にある。場所は「へび道」といわれる小道沿いだ。案内地図に「へび道(旧藍染川)」と書かれているように、ここはかつては藍染川という小川だった。

詳しいことはわからないが、かつて本郷台と上野台の間を旧石神井川が流れていた。その流れに沿って大きな谷がつくられた。それが谷中だ。石神井川が飛鳥山方面に流れを変えた跡に残されたのが、小さな流れの藍染川だ。

藍染川は上流の豊島区の旧上駒込村の長池から、上野の不忍の池まで南北に流れていたそうだ。藍染川と名付けられたのには理由がある。かつてこの川のほとりでは染物が盛んだったからだ。その痕跡は見当たらない。

藍染川に架かる橋は、合染橋、藍染橋、琵琶の橋(のち琵琶橋)などと呼ばれていたそうです

暗渠後にくねくねと蛇行する道ができ上がった

その藍染川が昭和30年代に暗渠となり、地上には川の面影を残したくねくねと蛇行する道ができ、いつの間にか「へび道」と呼ばれるようになったということだ。藍染川はいまでもへび道の地下を上野不忍池の方へ流れている。

へび道は幅も狭く、歩いて10分ほどの距離だ。車は少ないが、自転車は思いの外多く、気をつけないとぶつかりそうになる。保母さんに連れられた園児たちが、黄色い声をあげて仕事場の前を通っていくことも多い。

住宅地なので、自然と近隣の方々と知り合いになる。挨拶を交わしたり、植木の手入れ自慢を聞いたりする。移転する前に事務所があった中央区築地ではこういう関係はほとんど生まれなかったなあ。

こんな感じでくねくねと小道が続いています。上中央の写真の右手の建物に仕事場があります

へび道沿いには個性的な小さな店が点在している

へび道は商店街ではない。基本は住宅地だが、おもしろいのは、このへび道沿いに小さな店が点在していることだ。週末には外国の方も含めて、地図を片手に歩く人が多い。くねくねした先に何があるのかを探す楽しみがある。

思いつくままに挙げてみると、レストラン、トートバック、アンティークショップ、ベーグル、オーガニックコスメ、フランス料理店、コーヒーショップ、蕎麦屋、アパレルショップ、文房具店・・・まだ他にもあるなあ。

「へび道」の観光案内みたいになったけど、僕はいまの仕事場を気に入っている。仕事をするには心地いい環境だし、お酒を飲んだり、音楽を聞いたりする遊び場としてもとてもいい空間だ。

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