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宇宙より広い

両手を広げると

仕事中。名前カードをつけて立っていると、知らないおじさんがふらりと近付いてきて、

『千尋さん!いや〜いい名前だな。この、「尋」という字の意味を知っているかい?これは深さの単位だよ。すごく広い感じがするな〜。そこに「千」とついているから君はもう、壮大な方なんだろうね。宇宙より広いね!いや〜素敵だ。素晴らしい!千尋さん。千尋さん。』

突如、パワフルに認知していただいた。
「尋」は両手を広げた時の長さを表すそう。
千人ぶんの両手を広げた、その深さはどこまで届くのだろう。名前は置いておいても、ただ「千」と聞くと限りがあるように感じていたと気がつく。それはただの数字ではないんだ。「千」と聞いて宇宙に広がっていけるおじさん。とてもとても素敵だった。
「探り求める」という意味で「尋ねる」としていることは今日調べてみて初めて知ったことだった。響く感じがあるなあ、「探り求める」。わたしがずっとしてきたこと。ずっと、諦めていないこと。

素敵な名前を授けていただいたことに今日また気がつけた。父母ありがとう。おじさんもありがとう。毎日毎日、わたしはこの名前と共にいるのについうっかり忘れてしまう。なんともったいない。

…銀座でバイトしていた時、生粋の江戸っ子であるオーナーが私の名前をどうしても言えず(若い方なので方言的な何かなのだと思う、「ひ」を発音するのが苦手な人だった。)「ちしろちゃん」と呼ばれていたことも懐かしい。あれはあれで好きだった。

もうひとつ、学生時代突然呼び止められて、「あの………これからあなたのことをセンと呼んでもいいですか?」と話しかけられたことも思い出す。今のところ、彼しかわたしをそう呼ばないけれど(初めましてなのに名前取られた)これもまた愛おしい思い出。あつお、元気かな?

今日のYES/NO

YES
•自分の愛おしい名前
•自分の広さと深さ
•いただいた言葉をそのまま受け取る
•探り求め続けること

NO
•自分を諦めること
•探求を諦めること

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