プレミアで最初の監督解任の時期とその結果は~エメリ監督はどのタイミングでだった~

 先日ワトフォードがシスコ・ムニョス監督を解任した。今季プレミアリーグで初の監督交代になる。ムニョス監督は昨年12月に就任し1年でプレミアに引き戻した立役者であり、今季も7試合を終えて2勝1分4敗(7得点13失点)で15位とそこまで悪くないように思えるが早い決断となった。
 後任はフラム以来約2年半ぶりにプレミアに戻ってきたラニエリ監督が就任した。今年70歳となりリーズのビエルサ監督を抜いて最年長となる。
 なお、ワトフォードはこの後「リヴァプール、エヴァートン、サウサンプトン、アーセナル、マンU、レスター、チェルシー」とかなり厳しい相手が続き、最悪全敗も考えられる。この判断が吉と出るかは今は誰にもわからない。
 プレミアリーグはセリエAなど比べれば監督交代はそこまで早くない印象だが、近年の最初の監督交代のタイミングを調べた。
 また、まだ監督交代にはあまり縁がないアーセナルにおいてエメリ監督の解任はいつだったのか振り返る。

2020-21シーズン:WBA 「ビリッチ」

 昨シーズン最初の監督交代はウェストブロムのビリッチ監督の解任であった。時期は12/16。13節が終え、わずか1勝(最下位のシェフィールド相手から)で19位に沈み解任になった。
 奇しくも今季同様に前年クラブをプレミア昇格へ導きながらも、最初に監督の座から降りる結果であった。後任にアラダイスを招聘するも結果が及ばず1年での降格してしまった。

2019-20シーズン:ワトフォード「ハビ・グラシア」

 2019-2020シーズンの最初の監督交代は今季と同じくワトフォードのハビ・グラシア監督であった。
 開幕から4試合を終えた9/7に早くも解任が発表された。1分3敗で最下位とスタートに出遅れたが、少し早い気もする。解任の30分後には後任が発表されキケ・フローレスが就任した。
 しかし10試合で1勝のみに終わり約2ヶ月後に解任。今度はナイジェル・ピアソンを招くも復調しきれずに最終的に19位で降格となる。

2018-19シーズン:フラム「ヨカノヴィッチ」

 2018-19シーズンはフラムのヨカノヴィッチ監督が最初に解任された。
開幕から低調な結果が続き、12節を終えて1勝2分9敗、リーグ最多の31失点の中11/14に解任された。
 後任には上述したプレミア復帰前のラニエリ監督が就任した。ただ、結果が上向くことなく2月末に解任。クラブも19位で1年で降格となった。

2017-18シーズン:クリスタルパレス「デブール」

 2017-18シーズンはクリスタルパレスのフランク・デ・ブールが最初に解任される。
 新監督として迎えられ3年契約を締結も僅か4試合の短命に終わった。これは
プレミアリーグ史上最短の解任記録であった(就任77日)。
 4試合で全敗、無得点という結果でリーグ戦無得点で解任された史上初めての監督という不名誉な称号もついた。
 後任には昨季まで率いたホジソン監督が就任した。同シーズンは最終的に11勝11分16敗(4敗はデブール)で11位につけ完全に持ち直した。
 その後も12位,12位,14位ながら降格争いを避けて、現在まできているので結果的にこの監督交代と人選は大成功となった。

エメリ監督はいつ解任されたか

 前アーセナルの監督のエメリが解任されたのはいつごろだったのか改めて振り返る。
 解任されたのは2019-20シーズンの11/29であった。前年にCL権を獲り逃し、ELも決勝でチェルシーに惨敗した中で復活を目指したが低調が続いた。
 リーグ戦では4勝6分3敗と勝ちきれず選手達からの不信感やチーム内での不協和音など、状況も悪かった。ELグループリーグのフランクフルト戦で敗北を喫し公式戦7試合連続未勝利となったところで解任が決定的となり、その後発表された。
 今季の開幕からの結果を見るとアルテタ監督も早々に解任されてもおかしくなかったが、その選択はせずに9月はプレミア最優秀監督を受賞するなど立て直した。
 監督交代とそのタイミングは難しく、ある種ギャンブルになるかもしれない。

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