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文学フリマに参加して

 文学フリマ東京に初参加しました。販売側だけど、自分の本を売っているわけではない(ただの手伝い)というあまりないポジションだと思うので、そこから見えた感想を残しておきます。

 まず、販売者として文学フリマに向いている人を挙げてみます。

  • 置かれた状況を楽しめる人。運営は正直ぐちゃぐちゃなので…。なんでや? と思い出したらキリがない。それをケセラセラで流せる人におすすめです。

  • 事前に情報発信できる人。私がいたブースは広い通路沿いという目につきやすい場所だったのですが、それでも「ふと目についたから、買ってみた」という方は、お一人いたかどうか。カタログをお渡しして、少しお話もしましたが、その場で買うには至らないケースばかり(後でまた…と思っていても、会場が広いので戻ってくるのは難しいです)。でも「事前にチェックしていたので、買いに来ました」という雰囲気の方、販売側がお名前を把握していない方は予想外に多かったです。吉穂さんは、わかりやすいカタログを制作して、noteやSNSで積極的に発言なさっていたので、それが功を奏したと言えそうです(売筋の『ナユタ』と『シロクマと光』は完売。私も自分の取り置き本を放出しました)。

  •  ニッチな得意分野をお持ちの方。来場者数が半端ないので、地味でニッチな作品でも、売れる可能性が高いです。Xのフォロイーさんにもそういう方がいらして、二作品とも完売したとポストなさっていました。そのジャンルの販売者はお一人なので、それほど宣伝せずとも、同好の士が飛びついたのでしょう(私も開始直後に即購入しました)。小説でなくても、人文系中心に評論なども需要がある気がします。

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 買う側としては、ブースにいなくてはいけないので、購入に時間をかけられません。文フリ会場に長時間いられない方、人混みが苦手な方に向けて書いてみます(地方の文学フリマはもう少しまったりした雰囲気みたいですが)。

  • 事前に文学フリマのサイトをチェックしておく。電子カタログやブースの位置案内が載っているので、だいたいのめぼしをつけておくのがおすすめ。広い会場なので、無闇に歩き回ると、疲れるし、目当ての本にたどり着くのも困難です。少し時間がある方は、カタログでチェックした作品を会場外にある見本誌置場で試し読みする、というやり方がいいかもしれません。

  • noteの試し読み記事はとても役立ちます。電子カタログからnoteに飛べる作家さんがかなりいらっしゃいました。試し読みがなくても、その方のnote記事を読めば、何となく雰囲気が掴めますよね。

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 販売側としては、普段noteのコメント欄でやり取りしている方々とお話しできただけでなく、新しいnoterさんとも出会えました。
 ご自身も記事を書かれているので、お名前を出しますが、かの青豆ノノさんにも来店いただけました。緊張してしまったので、何を話したか記憶にないですが、ノノさんとお会いできたことだけでも、吉穂堂の手伝いをして良かったです。

   客側としては、マストバイ作品は、訪問した時に席を外していらした方の本以外はすべて購入できました。訪問した上で買うか決めようと思っていた本までは手が回りませんでしたが、それはまた次回に。
 吉穂さんの熱意に影響されて、「次回は、アンソロジーを売りたい」などとも考えています。参考にさせていただくために、アンソロジーを3作購入しました。正直、私とはレベルが違いすぎる方々のアンソロジーばかりですが、夢は大きく持ちたいものです。

 名刺や地元の銘菓、その方らしさのあふれる手土産などを下さったnoterさんも多かったです。みなさん、全国各地からいらしていて。私も次回は、名刺と毎朝飲んでいる地元下町のドリップコーヒーをお渡ししたいです(もちろん、名乗らずに訪問して下さってもいいんですよ。その点はまったく気になさらないで下さい)。

 名刺を作る前に、海人という名前を何とかせねば。現実の世界で皆さんと交流するなど想像もせず、どころか、森鷗外の素晴らしさを伝えるためだけにnoteを始めたので、適当に実家のパグの名前を名乗ってしまい(もとは、ビートルズの曲「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」です)。「カイトさん」と呼ばれるたびに、相当違和感がありました。

 最後になりましたが、楽しい機会を与えて下さった吉穂みらいさん、ブースに来て下さった皆様ありがとうございました。お名前をおうかがいして、「多分この方」と思ってはいるのですが、違うと失礼なので、お礼のご挨拶ができていない方もいます。コメント欄で教えていただければ、せっかくのご縁ですので、記事を読みにいきたいです。

いただいた名刺など。お名前を隠してありますが、色合いなどのステキさはわかっていただけるかと


フォローしている方の本
『汀心』をさっそく読み始めて寝不足に
アンソロジーのお手本にしたいです

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