聞き上手は最後まで

2024年年始に密かに掲げた今年1年間の目標は「女性の話を上手に聞く」である。

男と話するときは、オチがあればいいし、話を聞いて解決策をアドバイスしてもいいが、

女性はそんなことを往々にして求めてないことが多かった。

ただその時、その時の感情を受け止めてあげれば良い場合が多く、男性側からしたらそれが難しい。

今までの僕は頭の中のスイッチを切り替えて、話を聞くモードにして初めて女性の話を聞くことができた。

それなりには今までも話を満足そうにしてくれた。

でも、その上の景色を見てみたくなった。なので、自然に上手に話を聞くことを磨く。

年始のbarでの出来事である。

女子アナみたいな女の子(以下女子アナ)が、男からみても色気のある斎藤工(以下斎藤工)みたいな男と話をしていた。

ひたすら斎藤工は女子アナの話を相槌を打ってるだけなのに、彼女は凄く楽しそうにしゃべる。

絵になる光景だった。

同じシチュエーションで、僕が斎藤工なら面白おかしく色々な話をしようとして、女子アナへ自分が喋っていたと思う。

斎藤工はほとんど喋らないのに、その空間や間が心地良い空気感を作っているように見受けられた。

本人の話を聞くスキルはもはやどうでもよく、
その光景が頭から離れなかった。

これからの自分を磨くために必要なのは、前に出ることではなく、後に引くことなのかもしれないと思った僕は話を聞く技術を磨こうと思い立つ！

その日から意識して、出会った人の、悲しい話に寄り添い、日々の出来事に共感したり、楽しい話をしたい相手の話題を盛り上げるために攻めの質問をすることで、話題をさらに加速させることができるようになってきた。

聞き続けていくうちに、だんだんその人が言ってほしいコメントが見えつつある。そのコメントがあればほかはいらないくらいのものが見えつつある。
　

だからこそ、色々な方から最近聞き上手と言われるし、先日、初めてbarで出会った女子大生とも3時間ぐらい会話した結果、「凄く聞き上手で心地よい」と言われるくらいには成果は出始めている。

そんな僕に最近まさかの欠点が生まれてしまう。

・最近眠れない

・⁠⁠自律神経が乱れてる

・ストレスが溜まってる

この3つのワードが揃ったらアドバイスをせずにはいられない。あるワードを言ってしまう。

「サウナって知ってるかな？サウナに行けばその悩みは、吹っ飛ぶよ。」　

まるで某らしきビジネスの怪しい勧誘のごとく、サウナへ導こうとしてしまう。

相手がサウナで解決しそうな悩みを言い始めたら、アドバイスをせずにはいられない衝動が芽生えてしまう。

こんなはずではなかったのに。自分で立てた目標を、自分の好きなものが邪魔してるなんて…

せめて2つまでのワードならリーチで我慢できるが、眠れない、ストレスが溜まる、自律神経の乱れの3つが揃うとビンゴである。

我慢できない、言いたい！サウナっていいたい！状態である。

今はもはや人の話を聞く技術よりも、「サウナにいけ」とアドバイスをしたくなる衝動を抑える自分との戦いになっている気がしている。

　
サウナが邪魔してしまうという、まさかの失敗もあるが、引き続き、人の話を最後まで聞いてその時その時の感情に寄り添ってみようと思う。

日々目標に向けて、少しずつやっていくことがある日とんでもない場所へたどり着くと信じて。