自分のDNAを知る重要性
資質とは人が生まれながら持ち備えている才能のことを指します。
人それぞれ生まれ持った唯一無二の力、DNAが備わっています。
「強みは何?」と急に問われても、自分では中々わからないものです。
そんな強みを客観的に計ってくれるのが、アメリカで研究開発されたストレングスファインダーと呼ばれるテストです。
ストレングスファインダー2.0
資質を知ることで、自分に合った適職や人材の配置を的確に行うことができることから、多くの中小企業から大企業でストレングスファインダーが使われています。
ストレングスファインダーに関する有益な情報は既にたくさんあるため、今回は起業するに当たって資質を知る重要さに焦点を当てご紹介したいと思います。
ストレングスファインダーと起業家
先ずテストを受けると、回答に基づいた資質34つが昇降順で分類されます。
下記は筆者の資質TOP5です。
クリフトンストレングスでは、上位10つの資質を磨き続けることが人生を豊かにできる方法だと助言しています。
なお全てのレポートを順位順に見るには、追加料金が掛かります。もしお金に余裕があるようであれば、下位の資質を知ることもオススメです。理由はと言うと、苦手な分野を一生懸命頑張って伸ばすより、得意分野を磨く方が効率が良いからです。
苦手だとわかった資質は、パートナーを見つけるなり、他の人に協力してもらい補填してもらいましょう。
4つの大きな領域
34つの資質は、4つの領域で大きく分類されます。
因みに筆者の資質トップ5では、個別化と適応性の2つがランクインしていたため「人間関係構築力」に長けているとの結果になりました。
一方で資質が弱いボトム5つでは、内省、収集心、原点思考がランクインしていたため「戦力的思考力」が乏しいとの結果でした。
34つの資質が、4つのどの領域に入っているかをまとめたものです。
人それぞれ個性が尊重されるべきなので、良し悪しを図るものでは決してございません。
実行力
「実行力」を上位資質に持つ人は、物事を成し遂げます。
アレンジ、目標志向、信念、規律性、公平性、責任感、
回復志向、達成欲、慎重さ
影響力
「影響力」を上位資質に持つ人は、主導権 を握る方法を知っていて、はっきりと意見を表明し、他の人たちがそれに確実に耳を傾けるようにします。
コミュニケーション、 社交性、指令性、競争性、
最上志向、自己確信、活発性、自我
人間関係構築力
「人間関係構築力」を上位資質に持つ人 は、しっかりとした人間関係を構築し、チ ームをまとめ、単なる個人の寄せ集めではなく大きな力を発揮するチームを作ります。
ポジティブ、親密性、個別化、調和性、共感性、
運命思考、包含、適応性、成長促進
戦略的思考力
「戦略的思考力」を上位資質に持つ人は、 情報を取り入れ、分析し、より適切な判断を下せるようにします。
内省、学習欲、分析思考、戦略性、原点思考、未来志向、収集心、着想
では一体、ストレングスファインダーが起業家にとってどのようなメリットがあるのか。起業家のタイプでも、ビジネスを手段として社会課題を解決するソーシャルエントレプレナーにフォーカスした資質項目に注目しました。
困難な状況下でも、未来を指し示せるビジョナリーであるか
貧困、教育、差別、ゴミ、自然環境、戦争問題。
私たちが暮らす地球には、誰かが解決しなければならない問題が山積みな状態にあり、それら課題にいち早く取り組んでソリューションを創る起業家を社会起業家(ソーシャルアントレプレナー)と呼びます。
一時的なソリューション提供では事足りず、持続可能なソリューション提供を行うことが重要であることから、ビジネスを手段として社会課題を解決するソーシャルビジネスが今、必要とされています。
(Image:未来区MeLike)
未来志向「戦略的思考力」
「未来志向」の資質が高い人は、未来と未来にできることを心に描くことで、ひらめきを得ます。思い描く良い未来について語ることで、人々にエネルギーを与えます。言い換えるとビジョナリーな人と言えます。
例えばマザーハウス創業者、山口絵里子さん。彼女が理想とする「途上国から世界に通用するブランドをつくる」といった情熱は、多くの周りの賛同者を巻き込みました。賛同してもらえるファンが多いほど、ソーシャルインパクトの輪もぐんぐんと広がるはずです。
(Image:PR Times)
課題解決商売に情熱を注げるのか
近江商人が言う、売り手よし、買い手よし、社会よし「三方よし」を実現する際、社会よしを第一優先に事業計画を立てる能力が社会起業家には求められます。
ソーシャルビジネスはボランティア活動などの奉仕活動とは違い、商売を基本とした持続的な活動です。言い換えると、課題解決を商材とした対価に対して、需要(お客さん)と供給(事業者)が生まれる市場とも言えます。
回復志向「実行力」
この資質が高い人は、問題を解決するのが大好きです。どこに問題があるのかを探りあて、それを解決することに長けています。既に社会にある山積みにされた課題(マイナス)を、少なくともイーブン(ゼロ値)にまで戻すことに情熱を注ぐことができる人です。
「回復思考」の資質し対して、反対に位置するのは「最上思考」資質です。既にある良いものを更に良くできる「1→100」の才能に長けたDNAを持ち備えています。この2つの資質を持ち備えた社会起業家、或いは足りない資質どちらかを相互に補うパートナーシップを組むことができれば、鬼に金棒なソーシャルビジネスが展開できると言えるでしょう!
まとめ
What if(もし、〜であれば)
起業家は、この問いをいつも自問自答していることかと思います。
最近仕事について強く感じること。自分が行う事業に対して当事者意識を持っていること、そして自分の強み=DNAが発揮できる領域で起業することが、社会にとっても自分自身にとっても、win-winな成果が出るのだろうと感じます。
公式サイトではありませんが、資質の活用方法について詳しく内容が書かれているブログです。自己分析の参考に是非なさってみれば、きっと役立つことかと思います。
【著者プロフィール】
180株式会社(ワンエイティー)代表取締役 上仲 昌吾
Twitter「@ShogoUenaka」でも発信しております
参考文献
アメリカ・カリフォルニア州・サンディエゴで4年間過ごし、あらゆる価値観に触れてきました。現在ソーシャルビジネス事業化に向け構想中です。ソーシャルグッド、サーキュラーエコノミー、ベネフィットコーポレーションを実践されている方、是非とも意見交換をさせていただければ幸いです。