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社会人1、2年目でフリーランスを目指す彼女へ

今年ももう、3月中盤、世間は年度末で色々とバタバタしていると思うが、最近ちょっと残念なことがあった。

副業でITスクールの講師をやっているが、その受講生が途中で挫折して途中解約してしまったのだ。

その受講生は23歳の女性。たぶん、大学卒業、新卒で入社1年目か、2年目だと思う。会社員で一応IT関連企業に努めているらしいが、インフラ系の部署でヘルプディスクの業務をやっているらしい。

うーん・・・新人1、2年目、インフラ系の部署でヘルプディスクの業務か・・・

おそらく、顧客からの問い合わせ対応で、来た問い合わせを振り分ける単純な業務なのだろうか。彼女は恐らく、その仕事を続けても自分の将来性に陰りを感じたのだろうか?それとも、ヘルプディスク業務が嫌(面白くない)だったのだろうか。

最初の対面のレッスンで色々、経緯を聞いた。

アプリケーション開発の方に進み、転職したい。将来はフリーランスとして独立したい。

ふむ・・・入社1、2年めにして早くも「転職」、「フリーランス」、「独立」というパワーワード。自分もフリーランスではあるのでフリーランス化は否定しないが、ちょっと状況が異なる。

いわゆる今どきの「Z」世代。何か少しでも不満、気に入らないことがあるとすぐ辞めてしまう。少し、そんな気風も感じられた。

学生時代からプログラミングの経験はあるかと聞いてみたところ、全くなし。

それでも、自分のキャリアチェンジを前向きに考えているのだなと、その時は思った。(「転職」、「フリーランス」、「独立」を全面に出しているところは一抹の不安を感じたが・・・)

一応、勤めているのはIT関連企業なので会社内にシステム開発している部署はないのか?と聞いてみた。まず、いきなり転職を目指すよりシステム開発している部署に転属を目指しては?そのほうが、会社がちゃんと教育してくれるし、自分で費用負担してITスクールに入らなくてもいいし、リスクも少ない。と、聞いてみた。

でも「転職したいんです。将来はフリーランスになりたいんです。」と

うーむ・・・それほど自分の会社に強い不満があるのか?それとも「転職」、「フリーランス」が単なる隣の芝生が青く見えるだけなのか?

プログラミングは全くの未経験ではあるが、そこまで強い意志をもって、自費でITスクールの門を叩くのであれば、こちらとしてもできるだけその期待に応えなければならない。それが任務である。

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てな、感じでカリキュラムの開始。カリキュラムは週1回、60分の対面(zoom)でのレッスン。トータルで26回(約6ヶ月)のコース。

対面は週1回、60分なので基本はカリキュラムに沿って自習で進めてもらう。そこでわからないところ、躓いたところがあればそこを集中的に対面レッスンで教えるというスタイル。

なので、自習でバリバリ進める力、モチベーションが必要なのである。

コースの内容は、ITスクール側で予め決められていて

  • プログラミングの概要

  • Git/GitHubの使い方

  • HTML/CSS

  • JavaScript/jQuery

  • Linux

  • Java

  • MySQL

  • SpringBoot

  • 実際にWebアプリを制作

と、盛りだくさん。うーん・・・これを全くのプログラミング未経験者に約6ヶ月で?こんなの勧めて大丈夫なのか?一応、ITスクール側で受講生と契約するときに、受講生のスキルとか要望とかの聞き取り、コンサルをしているはずだと思うが。

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一応、自分も会社員時代に、新入社員の教育担当もやったことがある。最近は若い世代の人工が減っているのでIT企業も理数系だけを対象にしていては新入社員の人数を確保できない。文系の全く未経験の新人も入ってくる。

過去に、法学部出身の新入社員がいた。プログラミングは全くの未経験。自分は工業系の学校出身でIT畑を渡り歩いてきたし、周りもそうだったので、それまでプログラミング未経験の人の気持ちがわからなかった。

しかし、何人かの集団の新入社員を相手にしていると、過去に学生時代に少しでもでプログラミングを経験している人、していない人の差は明らかだった。もう、スタートラインからして違うのだ。

未経験の法学部出身の彼は、まず何をどうしていいのかわからない。自分のやろうとしていること、与えられた課題をプログラミングとしてどう表現していいのか、そこからわからないのである。

法学部出身の彼は新人の中でも成績は最下位独走、一方、毎回満点に近い新人もいて、その差は明らかだった。

その後、自分が個別に彼をフォローした。

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ITスクールの彼女の話に戻るが、うーん・・・どう見てもこのカリキュラムはある程度プログラミングを噛じったこのとある(Java以外のなんか)か、Java、HTML/CSSをちょっと触ったことのある人を対象としたカリキュラムではないか?

全くのプログラミング未経験の彼女がこのカリキュラムのスピードに付いて行けるのだろうか?と少々不安には感じていた。

案の定、最初のころはよかったが、中盤あたりから怪しくなってきた。今どきのZ世代の特徴なのか、わからないところがあっても聞いてこない。一応、ITスクールの決まりとしては自習の際に躓いてわからないところがあればチャットで質問してもいいことになっている。しかも質問回数に制限はない。

なの、中盤あたりから確実に理解度が怪しくなってきても、彼女は殆ど質問を上げてこなかった(1回くらいか?)

途中で何度か対面レッスンの欠席(お婆ちゃんが入院したとか)もあった。

カリキュラムの後半、実際のWebアプリの制作の段階に入って、スケジュールの遅れ、理解度の遅れは明らかになってきた。

一応、このコースは助成金の対象なので、コースの最後の実際のWebアプリの制作を完成して合格をもらわないと助成金が貰えない。そうなると、受講生側の費用負担が大きくなるので、そうはならないようにこちらとしても努力はしたつもりではあった・・・

が・・・ここで破綻してしまった。

最後の対面レッスンは無断欠席だった。その前は都合によりレッスンをリスケして欲しいと連絡してきた。

恐らく、彼女はここらで、自分にはもう無理と判断したのだろう。

ITスクールに状況を伝え、彼女に連絡を取ってもらった。

おばあちゃんと二人暮らしでおばあちゃんの介護が必要になり介護を続けながら、会社で仕事もし、ITスクールを続けるのは無理、という返答だった。

うーん・・・介護のところは真偽はさだかではないが、最初の転職してフリーランスとして活躍の意気込みは何だったんだろうか?

自分としても、プログラミング未経験にも関わらず、助成金のためITスクールで予め決められているカリキュラムの通り、強引に進めようとしたのがよくなかったのか?という反省点もある。

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社会人1、2年めで果敢に自分のキャリアチェンジに臨もうとしたその意気込みは素晴らしいと思う。が、キャリアチェンジするにはそれ相応の努力、マインドとエネルギーが必要である。

今回の挫折は彼女自信にどう響いたのだろうか?

また、期を改めてキャリアチェンジに挑戦してくるのだろうか?

もう、懲り懲りとキャリアチェンジを諦めるのだろうか?

それ以外の方策を何か模索しているのだろうか?

100ワニをパクって退職エントリでバズろうとしたけど、全然バズらなかったワニ。 副業のオファーあればよろしくお願いします。 Twitterのフォローもよろしくおねがいします。@180wani