見出し画像

心房細動 私の経験②

患者としての日々
最初の診断名は『発作性上室性頻拍』
『発作…』 の言葉しかわからない。

毎月、かかりつけの先生に「どうですか?」と聞かれて、「ドキンドキンとします」「ドクドクドクッとします」と
答えると「期外収縮!」「それは動悸!」と。
初めて聞く言葉に戸惑い、叱られている気分になった。

今ほど情報もなく、調べようも無かった。
私の心臓はどうなっているのか・・・
かかりつけ医はただ「死なない病気だから大丈夫!」
というばかり。

先生の「どうですか?」の問いに患者としての正しい答え方を身につけようとまで思った。温度差を感じていた。


発作を止める

総合病院で、初めて発作を止める処置をされた時の事。
「今からね 発作を止める注射をしますよ。
注射と言っても、この点滴の中に薬を入れます」

発作か緊張からのドキドキか判らなくなっていた。

「少し熱く感じるけれど気にしないでね。
場合によっては心臓が…驚かないでね。大丈夫だから」
発作は止まらず脈は更に速くなった。


桑原大志先生(現 東京ハートリズムクリニック
院長)が勤務医だった時の事。
先生の診察日に発作が出た。上記と同じ薬を使うという。
私は「ぜぇったい嫌だ!どうしても嫌だ!2度とあんな思いはしたくない!」と拒否し続けた。

きっと祖母が傍に居たら「ごんぼほってないで!」と
私を叱ったかもしれない。


桑原先生は「今後の治療(完治)のために役立てたい」
あらゆるデータが必要だとおっしゃった・・・
そのためなら、と覚悟を決めた。

同じ点滴の注射なのに、天と地の差。楽だった。
少しボワッと温かくなるだけだった。
先生は私の顔を見ただけで薬が作用しているとわかる。
ちゃんと様子をうかがいながら処置してくださった。
しかし、結果は同じ。

発作が止まらない・・・
落胆する私を勇気づけ、発作が止まるまでの丁寧な処置。
そして、わかりやすい説明に心から感謝した。
今までの不安は消えてなくなった
桑原先生はきっと私の心臓を治してくださると思った。


時は流れて、完治した現在。
ドキドキとすると癖のようなもので「あっ!」と驚いたり、
心配したりもする。
そのような時は、携帯型心電計で不整脈かどうか確認する。
そして年に数回受診して、安心感を得て帰宅。

歳を重ねると心臓も歳をとる。
生まれた時から頑張ってくれている大切な心臓。

これからも私の心臓を 多くの患者さんの心臓を大切に日々思っている桑原先生に診ていただきたいと思っています。













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?