金曜日のパンチ 川柳23句
黒板のトートロジーを換気する
道真の血小板があった地で
県知事に捕食をされるカルデラ湖
Q型の文鎮投げる哲学者
反射炉でまともなひとが焼くユッケ
しょうが屋に限定された炎寿祭
神視点火の輪くぐりの輪が円い
土蔵からアラスカ犬が減るさなか
大文字の主体が死んだ後のわさび
特用のやもり売られている鹿嶋
タブローに同級生の家紋二個
波及する伊藤左千夫のジャブ迅し
軟体の生物の戯画郵送す
とねりこに佐佐木幸綱まで狂う
令嬢がかまきりを喰う水の星
存在と時間がからむ卒塔婆干し
マタマタが想像しない文政期
梟の城の柔軟剤ふえる
三匹の仔豚をにくむ画家多数
七分の一のタライが落ちて午後
炊事課の課長の罪と凍み豆腐
仮定するヤコペッティの生誕日
むささびがいない果樹園焼き払い
もしお気に召しましたら、サポートいただけるとありがたいです。でも、読んでいただけただけで幸せだとも思います。嘘はありません、