経営組織論と『経営の技法』#269
CHAPTER 11.1.1:資源の依存度の要因 ①3つの要因 ❹まとめ
これら、資源の重要性、資源の入手可能性、資源の統制力の3つによって相互依存関係が定まることになります。ある組織にとって童要で、他の組織が入手できない資源を持ち、その資源を自分たちの裁量で使うことができれば、その組織に対して強い影響力を持つことができます。なぜならその組織は、その資源がなければ組織活動ができなくなってしまい、それを決められるのは資源を持っている組織だけだからです。
こうなると、組織は自分たちの活動したいように活動できなくなってしまいます。つまり、自由な組織活動に制限がかかってしまうのです。たとえば、ケチャップを作っている会社が、大幅に生産量を増やしたくても、トマトを似給する業者がそれに対応できなければ、生産量を増やすことができません。
【出展:『初めての経営学 経営組織論』249~250頁(鈴木竜太/東洋経済新報社2018)】
この「経営組織論」を参考に、『経営の技法』(野村修也・久保利英明・芦原一郎/中央経済社 2019)の観点から、経営組織論を考えてみましょう。
1.内部統制(下の正三角形)の問題
ここまでの検討のまとめです。資源の依存度が会社組織に与える影響を考える前に、資源の依存度のことを十分理解しておきましょう。
2.ガバナンス(上の逆三角形)の問題
さらに、会社経営者に求められる問題としても考えます。
3.おわりに
次回から、資源の依存度が会社組織に与える影響を考えます。
※ 鈴木竜太教授の名著、「初めての経営学 経営組織論」(東洋経済)が、『経営の技法』『法務の技法』にも該当することを確認しながら、リスクマネージメントの体系的な理解を目指します。
冒頭の引用は、①『経営組織論』から忠実に引用して出展を明示すること、②引用以外の部分が質量共にこの記事の主要な要素であること、③芦原一郎が一切の文責を負うこと、を条件に、鈴木竜太教授にご了解いただきました。
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