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『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

「アリオ亀有」は葛飾区亀有にある大型ショッピングモール。
先日、「アリオ亀有」内の行き慣れた映画館「MOVIX亀有」で
映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」を見ました。

映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は
汐見夏衛原作の同名小説を映画化した作品で
主演は福原遥水上恒司で、主題歌を福山雅治が担当。

戦時中(1945年)の日本にタイムスリップした女子高生
特攻隊員と出会い恋に落ちる切ないラブストーリー
戦争の悲劇時空を超えた恋を描いた感動作です。

映画、テレビドラマ、演劇、読書、・・・に共通していることは
それらを通して、現実世界では体験できないことを
「疑似体験」できることです。
主人公や登場人物の視点に入り込むことで
「疑似体験」を楽しむことができます。

日常生活を破壊する戦争・・・
この映画を通して、非日常を「疑似体験」した私は
平凡な日常生活を送ることがいかに幸せなことかを
改めて感じさせられました。

ホタル帰る」というタイトルの本があります。

太平洋戦争末期、特攻基地のある知覧(鹿児島県)を舞台
基地の近くにある「富屋食堂」を営む鳥濱トメ特攻隊員たちとの
悲しく温かい交流を描いた実話。

富屋食堂」は特攻隊員たちにとっては憩いの場所で
「特攻の母」と呼ばれた鳥濱トメ
特攻隊員たちを我が子のように可愛がり
特攻隊員たちからは実母のように慕われました。

死への旅立ち”の前夜、特攻隊員の宮川三郎は
「明日の晩、ホタルになって帰ってくる」と鳥濱トメに言い残し
翌日、知覧基地から出撃していきました。
そして宮川三郎が話した時間(夜9時)通りに
一匹のホタルが「富屋食堂」に入ってきました。

灯火管制が敷かれているため
暗くしている「富屋食堂」の
わずかに開いた表戸の隙間から
宮川三郎が本当にホタルになって帰ってきたのです。

本のタイトル「ホタル帰る」はこのエピソードからつけられました。

映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」に登場する
「鶴屋食堂」を営むツル(松坂慶子)は
富屋食堂」を営む鳥濱トメをモデルにしています。

二十歳前後の若い特攻隊員たちは
どんな思いで飛び立っていったのかな?

短く儚い命が尽きるまで光を放ち続けるホタル・・・
あの幻想的な美しい光を見ると、人生の儚さを感じます。


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