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G7広島サミットに向けて 核兵器禁止のコミットメントを求めます。

5月にはG7広島サミットがあります。
 本日、こちらの会見に参加しましたので、私の発言内容を共有させていただきます。


 今、核戦争の恐怖がかつてないほど現実に近づいています。
 ロシアのウクライナへの侵略は、核保有国が核の威嚇のもとに侵略戦争を開始した場合、国際社会が侵略者の暴走を止めることがいかに困難であることを示しました。ロシアは、国連憲章に反する侵略を平然と続け、今この瞬間も罪のない人々を殺害し続け、戦争犯罪を続けています。
 そして国際社会の正当な非難には、核の威嚇をもって対抗しているのです。ロシアの戦況が悪化すれば、核兵器使用に至るかもしれない、そうした重大な危機の瀬戸際に私たちは生きています。
 ウクライナの事態は、核兵器が人類の安全保障にとって脅威でしかないことを誰の目にも明らかにしました。核抑止力が平和を創るというのが完全な幻想であることは明白です。
人類は、核兵器の人質になっており、核兵器を手にした狂った権力者にも、ただ自制を呼びかけるしかないのが現実です。
 今、同じ核を持つリーダーやその傘の下にいる者たちが、理性に基づいて確固たる正しい行動をとらない限り、この危機を打開することはできません。
 「核兵器を使用する」というおよそあり得ないシナリオを食い止め、人類の安全保障にとって脅威でしかない核兵器をどう廃絶に向かわせるか、それがG7首脳に課された歴史的課題です。核兵器を絶対に使用しないこと、そして速やかになくすことを世界とロシアに呼びかけなければなりません。

 G7では、ジェンダー、多様性、人権、気候変動などが議論され、私もコミットしています。
 しかし、一発の核兵器でそうした課題追及も、全てが一瞬で破壊されるます。核のない世界は、地球に生きる人々の人権や環境等の課題解決の不可欠の大前提です。この課題に向き合わないことの後世への代償は極めて甚大で、その代償を被るのは市民、特に未来の世代です。
 広島の地に訪れる首脳たちは、この危機のさなかに、核兵器使用の非人道性を目撃する者として、極めて重い、歴史的道義的責任があります。
 G7首脳には、
・核をめぐる安全保障問題について真剣に討議すること、
・被爆の実相に学び、被爆者の訴えを傾聴するために十分な時間を取ること、
・そして首脳宣言において、核の先制不使用を明確に確認するとともに、核兵器が人類と共存しないことを確認して、速やかに廃絶するG7の決意を明確に宣言すること、
・核兵器禁止条約へのコミットメントを明確に確認すること

を強く強く求めます。

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