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【MBAインターン就活150日戦記⑤】面接に立ち向かう

「日本人留学生は現地就職がほぼ不可能?!」そんな雰囲気がただようなか、アメリカの現地企業から夏期インターンシップの内定をもらうことができました。MBAの当初から数えて150日間、一心不乱に取り組んだ就活の記録です。少しでも現地就職を目指してMBA留学される方の参考になれば嬉しいです。

この記事では、MBAインターン就活の流れのうち「面接に立ち向かう」プロセスについてお話ししていきます。

MBAインターン就活の流れ
受ける会社を絞りこむ
ネットワーキングする
アプリケーションを提出する
・面接に立ち向かう
オファーを吟味する

面接の心構え

そもそも面接にはぜんぜん呼ばれません。ネットワーキングして、リファラルをもらって、完璧なレジュメを提出して、リクルーターと事前にネゴしても、簡単に落ちます。ほとんどのケースは落ちたかどうかも分からないまま、周りのクラスメイトが面接に呼ばれていくのを嫉妬して待ちます。

私のキャリア支援アドバイザーによると、面接に呼ばれるのは1割、内定が出るのはそのさらに1割くらいなので気にせずどんどん次に行こう、とのことでした。自分のプロセスを振り返ってもだいたいそんな感じです。

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なので、重要なことは1件1件のアプリケーションに一喜一憂せず、冷静にパイを広げつつ(出願の母数を増やす)、可能性を高めていく(ネットワーキングを続けて、出願したアプリケーションの確率を高める、面接の準備を行う etc..)両輪のバランスを保つことです。

こんな辛いならもうやめようかな、日本に帰ったほうが幸せかも、と何回も思いました。幸いなことに、MBA採用している会社そのものは無数にありますので、マラソンだと割り切って自分の就活の軸に背を向けず走り続けるしかありません。その代わり、面接に呼ばれたらその求人のベストフィットを演じられるように本気出す。このメリハリがつけられずにメンタル泥沼にハマって現地就職を諦めるケースが多いのではないかと思います。

面接の種類

一般的に、MBA就活の面接には二種類あります。

フィット面接(Behavioral面接)

これはMBA受験の面接と一緒です。Walk me through your resume? Why this company/position? Tell me about a time when.. Your biggest achievement? What's your strength/weakness? etc... しっかりMBA受験の対策を行ってきた方であれば乗り切れるでしょう。受験生の皆さん、受験対策が将来の役に立つことに期待して、その場しのぎではない練習を続けてください。

私の場合はMBA受験で用意した回答をもとに、10月頃から週2-3回のペースでキャリア支援アドバイザー、卒業生、クラスメイトと練習を重ねました。MBA受験と違って周りにネイティブスピーカーもたくさんいますので、練習しやすいと思います。

ケース面接

コンサル出身の方であればお茶の子さいさいかもしれませんが、私はこのケース面接に最後まで苦労しました。テック企業のケース面接には大きく4つくらいの型があります。

・Strategy & Operations型:経営戦略、事業戦略、市場展開 etc..
・PdM型:チャーン/離反防止、グロース、機能拡張、PMF etc..
・PMM型:市場展開、営業連携、プライシング、パートナリング etc..
・Sales、GTM型:営業プロセス、顧客対応、クレーム対応 etc..

コンサルのケース面接とは少し異なり、求職者リードで仮説を定めながら「お題」に対しての回答を決めていく、という体を取りますので、面接の最中に自分が正しいのか間違っているのかが判別しづらい物が多かったです。

私の場合は、コンサルティングクラブに入って戦コンのケース対策を30回ほど。テッククラブの先輩や卒業生にあたりながらテック企業のケース対策を20回ほど重ねました。最後まで自信は持てませんでしたが、形式に囚われすぎずに、過去の経験を参照しながら自分らしくケースをリードする、ということを意識して多少改善できたと思います。

ここからは、私の内定先での面接のプロセスについてお話しします。ケース面接が多いのは、戦略よりの職種であるためだと思います。

Round 1: リクルーターとのフィット面接

一次面接はリクルーターとのフィット面接でした。前述した通り、すでにハイヤリングマネージャーとは事前に話して気に入られていましたので、ここは志望の確認だけ。次に進むことはことは既に決まっている雰囲気でした。

Round 2: ハイヤリングマネージャーとのケース面接

二次面接はマネージャーとのケース面接でした。実際はここはフィット面接だと思いますが、事前にマネージャーとは話していたためにケース面接に切り替えたようです。極めて実務的なお題が出され、あなたならどうアプローチする?と聞かれて30分ほど議論しました。あとで聞きましたが、実際インターンシップで出そうと思っている課題を出してみた、とのことです。

ここも終始和やかに、とてもリアリティのある議論ができました。

Round 3: 複数のケース面接

三次面接はいわゆる「スーパーデー」と呼ばれる形式のもので、入れ替わり立ち代わり3人のステークホルダーとのケース面接が続きました。Strategy & Operations型のケースもあれば、PdM型のケースも出題され、とてもきつかったです。後述しますが、入念な事前準備が功を奏してなんとか乗り切った、ということだと思います。

Round 4: 偉い人との最終面接(カット)

実は最終面接が予定されていたのですが、日程の都合でカットになり、マネージャーの一存で採用が決まった、と予定日の前に連絡をもらいました。

MBA面接との違い

私は就活のプロセスをMBA受験の追体験だと思っていたのですが、面接だけは明確に違いがありました。企業は「ベストな候補者を少数採用する」ためです。

つまり、要件とのフィットを全て満たすだけでは不十分で、会社がこれまで面接した全ての候補者、並びにこれから面接するであろう候補者の中で「一番合っている候補者である」ということを説得する必要があります。

これはある意味逆手に取ることができると思っていて、誰もしないレベルの準備をして説得に成功すれば、他の候補者の面接をすっ飛ばして内定が出る可能性があります。実際、私はかなり早い段階で面接に呼ばれたことがわかっていましたし、じっくり他の候補者と比較されるとチャンスが薄れることを自覚していました。

そこで、公開情報や社員の方にお聞きした課題感やビジネスの展望を交えながら、「なぜ自分を採用すべきか」プレゼンを用意してRound 3のスーパーデーに臨みました。「こいつでいいや」「こいつを逃すともったい無い」と思ってもらえるように進めることを考えていました。

用意したプレゼンの要旨
・インターン先の事業の経営課題と解決の機会
・自分の過去の経験やスキル、知見の中で活かせそうなこと
・インターン中の90日プラン

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もちろん、全ての面接にプレゼン作って臨もうとしても体力が持ちませんので、就活の軸を常に念頭におきつつ、勝負どころを見極める体力的、知的、精神的な余裕を残しておくのが大事だと思います。

結果、たまたまスーパーデーのお題の一つにドンピシャだったことも功を奏し、最終面接もカットされ、他の候補者の面接の予定も残る中でオファーをもらうことができました。この求人については、終始優位な戦い方ができたと思います。

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