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【読書記録】呪術廻戦15巻読んだ感想

『呪術廻戦』(じゅじゅつかいせん)は、芥見下々による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2018年14号から連載中。人間の負の感情から生まれる化け物・呪霊を呪術を使って祓う呪術師の闘いを描いたダークファンタジー・バトル漫画。略称は「呪術」。本作は『ジャンプGIGA』2017 vol.1から2017 vol.4まで連載されていた『東京都立呪術高等専門学校』をプロトタイプ兼正式な前日譚としている。後に同作は2018年12月4日に『呪術廻戦 0巻 東京都立呪術高等専門学校』として発売された。

呪術廻戦単行本15巻

【読書記録】呪術廻戦15巻あらすじ・要約

真人の本体に触れてしまった釘崎は、小学生時代の事を思い出します。ランドセルを交換しようとしたふみや、小学校1年生の時に東京から転校した沙織との思い出を振り返りながら釘崎は、皆に伝えて、悪くなかった、と虎杖に伝えます。脹相戦での敗北、宿儺による大量殺人、七海の死、さらに真人の手によって釘崎が目前で顔面を吹き飛ばされてしまい、虎杖の心は限界を超えてしまいます。心が折れてしまった虎杖を、真人は嬉々として殴り黒閃をキメて殺そうとしますが、そこに東堂が現れ虎杖を助けます。俺はもう俺を許せない、と虎杖はその場にうずくまってしまいますが、オマエは何を託された?と、東堂は虎杖に話しかけます。東堂の言葉で、虎杖は七海に託された事を思い出し、再び真人に挑み、黒閃を真人にくらわせます。真人と再び戦う決意をした虎杖は、七海の分までちゃんと苦しむよ、と心の中でつぶやきます。

三輪はメカ丸から、東堂と新田以外の京都校の仲間は渋谷事変当日、東京から離れた場所で任務に就くように着くように細工されていたことを聞かされます。三輪はメカ丸に自分は役立たずなのか、と怒りますが、メカ丸はもうそういう次元の話じゃないと言い、三輪に幸せになってくれと告げます。真人は「撥体」を使って虎杖を全方位範囲攻撃で殺そうとしますが、東堂の位置入れ替えにより攻撃を邪魔されます。すると、真人は「幾魂異性体」という改造人間を使って虎杖と東堂を分断し、その間に確実に虎杖を潰そうとします。

呪術廻戦単行本0巻

呪術廻戦単行本1巻

呪術廻戦単行本2巻

しかし、「幾魂異性体」では東堂を完全に足止めできず、再び東堂は虎杖の加勢に入ってきます。東堂を仕留めるには「幾魂異性体」では難しいと考えた真人は、一か八か、0.2秒だけ「自閉円頓裹」を展開します。「自閉円頓裹」によって東堂は左手を失ってしまい、さらに真人に黒閃をキメられてしまいます。東堂は黒閃のダメージと左手の負傷で戦闘不能になってしまいますが、それでも位置入れ替えによって真人の不意を突き、虎杖は真人に黒閃をキメてダメージを与えます。真人は自分の魂の本質、本当の形を理解することで、呪霊として変身前とは別次元の存在、「遍殺即霊体」になります。「遍殺即霊体」となった真人の強度はとても高く、虎杖の普通の攻撃はほとんど通りません。虎杖は「遍殺即霊体」となった真人を倒すには、最大出力の黒閃をぶつけるしかないと考えます。

虎杖は逕庭拳を利用して真人のカウンターを避け、さらに東堂の手助けもあり、「遍殺即霊体」となった真人に最大出力の黒閃をキメて、真人に致命傷を負わせます。虎杖は真人を殺すと宣言し、真人に止めを刺そうと追いかけますが、真人が逃げた先に夏油傑が現れます。虎杖は夏油傑から五条悟が封じ込められた獄門疆を取り返そうとしますが、夏油傑は呪霊躁術で虎杖を近寄らせません。夏油傑の呪霊操術の前に虎杖は為す術がなく、虎杖は一方的に夏油傑にやられてしまいます。

呪術廻戦単行本3巻

呪術廻戦単行本4巻

呪術廻戦単行本5巻

【呪術廻戦】真人(まひと)

人間への恐れから生まれた未登録の特級呪霊で、人語を解す。髪が長く、身体中継ぎ接ぎだらけの青年のような姿をしている。子供のような明るさを持ち、時には人間にも親密に接するが、その本性は冷酷非情で、人間を玩具程度にしか考えていない。後述の術式で、人間の魂を見て直接触れることができ、それ故に「魂は肉体の先に在る」(これは彼の術式の大前提でもある)「人間の喜怒哀楽や感情は全て魂の代謝物にすぎず、命に価値や重みは無い」という持論を掲げる。また、「軸や一貫性に捕らわれずに、偽りなく欲求の赴くままに行動するのが呪い」とした上で、「呪いは呪いらしく生きるべき」という考えを持ち、合理的な目標達成の為に、自己犠牲を厭わない漏瑚や感情的に楽しまない花御の思想にやや否定的な態度をみせる。発生してから日が浅く、呪霊としては未熟な面があるものの、成長速度は凄まじい。

生物の魂の形を変えて対象の肉体を自由に変形・改造する術式「無為転変(むいてんぺん)」の使い手。この術式で相手の脳を圧迫して殺害したり、「改造人間」とよばれる化け物じみた姿にして使役することもできる。また、自身の魂の形を正確に把握すれば、自身の肉体を自由に変形させることもできる上、肉体にどれだけ攻撃されても、自身の魂に直接攻撃されない限り呪力さえ残っていれば即座に肉体を再生できる。ただし、発動条件として原型の手で相手に触れる必要がある。また、自身の形を変える直前には呪力のタメがあり、その隙に連撃されるとダメージを受ける。さらに、魂へのダメージが肉体にも反映される上、両面宿儺の様に本人より格上の魂に干渉することは出来ない。その性質上、宿儺の器・虎杖悠仁と相性が悪く、真人にとって虎杖は天敵にあたる。生得領域である「自閉円頓裹(じへいえんどんか)」を展開すると、術式の必中効果により無為転変の弱点である射程の狭さが解消される一方、領域展開で消費した呪力の回復には10日間かかる。

虎杖死亡後、漏瑚らと共に偽夏油と手を組み始める。幼魚と逆罰編では、自分の術式で生きた人間を生きたままどの程度弄れるか確認する「実験」を繰り返しており、川崎市の映画館で、マナーの悪い高校生を殺害した際、その一部始終を見ていながら敢えて声をかけてきた順平に興味を示した。順平に対し呪術を教えるなど親切に振る舞うが、内心では何ら思い入れが無く、ただの玩具としてしか考えていなかった。その後、母を喪った順平を唆し里桜高校でイジメの主犯格を襲わせた後、虎杖に敗北して改心しようとした順平を術式で殺害する。だが、虎杖との戦いの中で、宿儺の魂に触れたことが本人の癪に障り、撃退される。
高専で交流会が行われる間、校内に保管していた宿儺の指と呪胎九相図1番〜3番を奪取し、受肉させる。その後、彼ら3人のうちの壊相と血塗に、八十八橋にある宿儺の指の回収を言い渡す。その後の渋谷事変編では電車の乗客を改造人間にして五条の元へと向かうが、五条によってすべて破壊される。

改造人間:真人に無為転変で改造・使役化された人間。真人は普段、縮小化したものをストックしている。呪霊の様に呪力を宿す異形で、真人の指示に従って人間を襲う。元が人間であるため、非術師にも視認される。稀に自我をやや保っている個体も存在し、彼らは苦しみを訴えている。一度改造された人間は二度と戻ることは無く、対峙したら殺すしかない。
また、2体以上の改造人間を融合させる「多重魂(たじゅうこん)」という技を持ち、それによって発生した拒絶反応を利用し、魂の質量を爆発的に高めて相手に放つ「撥体(ばったい)」と呼ばれる技へと発展させることもできる。

呪術廻戦単行本6巻

呪術廻戦単行本7巻

呪術廻戦単行本8巻

【読書記録】呪術廻戦15巻読んだ感想

呪いとは人間から流れ出た負の感情や、それから生み出されるものの総称。作中で、日本国内での怪死者・行方不明者は年平均1万人を超えており、そのほとんどが呪いによる被害とされている。

呪霊とは人間(非術師)から漏出した呪力が澱のように積み重なったことで形を成したモノ。人間を襲う危険な存在という点では共通しているが、その姿形や習性は個体によって多種多様である。基本的に知性は低いが、人間と変わらぬ知性を持つものも存在する。また、怪談や妖怪など、共通認識のある畏怖のイメージから生まれた呪霊は仮想怨霊(かそうおんりょう)、死後呪いに転じた人間の魂は怨霊と呼ばれている。学校や病院のような大勢の思い出に残る場所は負の感情の受け皿となり、呪霊が発生しやすい。呪力をほとんど持たない人間は呪霊を祓うことができず、個人差もあるが基本的に見ること・触ることもできない。また、力の強弱に関わらず、呪力を伴わない攻撃はどれほど受けてもダメージを負わないが、呪力を伴う致命的な攻撃をされると消滅する。ただし、両面宿儺や呪胎九相図のように、呪物化した後に人間に受肉したものは死亡しても消滅しない。呪術界では、その呪力量や戦闘力に応じ、以下のように4級〜1級・特級に等級分けしている。人口(流れ出る呪力の量)の差により、地方と比較して都会の呪いは狡猾である。呪霊の発生は日本に一極集中しており、日本国外での発生例は極端に少ない。

特級:呪霊の最上位の等級。高専が登録しているもので16体存在するとされる一方、真人のように未登録の特級呪霊も存在する。特級呪術師になることで初めて対等に闘って祓えるとされるほどの呪力・戦闘力を持ち、個体によっては人間と変わらぬ知性を持つ。呪力が無い通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合、その威力は「クラスター弾での絨毯爆撃と同等」とされている。一方で、特級以上の階級が無いため、特級同士で大きな実力差が出ることもある。
1級(準1級):1級呪術師・準1級呪術師が祓えるとされる等級。呪力が無い通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合、「戦車でも心細い」とされている。人語を操る個体は準1級以上と見積もられる。
2級(準2級):2級呪術師・準2級呪術師が祓えるとされる等級。呪力が無い通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合、「散弾銃でギリギリ倒せそうな程度」とされている。
また、蝗GUYのように、準1級相当の力はあるが術式を持たない個体が2級に等級分けされるケースもある。
3級:3級呪術師が祓えるとされる等級。呪力が無い通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合、「拳銃があると心強い」とされている。
4級:呪霊の最下位の等級。4級呪術師が祓えるとされる。呪力が無い通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合、「木製バットで倒せる」とされる。
蝿頭(ようとう):4級にも満たない低い等級の呪霊で、手のひらや肩に乗る程度のサイズの個体が該当する。

呪術廻戦単行本9巻

呪術廻戦単行本10巻

呪術廻戦単行本11巻

呪術師とは呪術を使う人間で、呪霊を祓うために暗躍する。呪術師になれる人間は非常に限られており、社会的にはマイノリティな存在。略称は「術師」。天与呪縛の例を除き、その全員が呪霊を視認し祓えるほどの呪力を体に宿している。戦術は各々によって多種多様。

術式行使による呪力の消費量や容量の差はあるものの、非術師に比べて呪力の漏出が極端に少なく、その呪力から呪霊が生まれることは無い。ただし例外として、術師自体が死後呪いに転じる場合があり、それを防ぐ為に、術師を殺す際は呪力を伴う攻撃をしなければならないとされる。

秘匿死刑の実行、任務先に関する情報は全て開示される等、様々な越権が許されている一方、原則として非術師(一般人)を呪殺することは禁じられており、破った者は呪術規定9条に基づき「呪詛師(じゅそし)」に指定され、処刑対象となる。

呪霊の中に見られていると気付いた瞬間に襲ってくる個体が存在するため、サングラスや眼鏡等で視線を隠す者が多い。

実力に応じて4級〜1級・特級に階級分けされており、同じ階級の呪霊と比較した際は、呪術師の方が強い(2級呪術師の場合、2級呪霊を祓うことができて当たり前のレベルで、その実力は1級呪霊に近いものとされる)。そのため、高専関係者の呪術師には、基本的には自らの階級以下の呪霊に関する任務が割り振られる(2級以下は2人以上で任務を割り当てられる)。なお、階級はあくまで術師としての実力を表すものであり、階級が高いほど、高専における権力が高いというわけではない。大抵の術師は2級や準1級で頭打ちになるため、1級に辿り着ける者は少なく、危険・機密・俸給も準1級以下よりも1級の方が高い。そのため楽巌寺は、1級を「規格外の特級に変わって他の呪術師・呪術界を牽引していく存在」と考えている。また、2級呪術師は、高専1年でも術師としての単独活動が許される。

昇級するには推薦が必要だが、教師は受け持ちの生徒を推薦出来ない。推薦された後は、現役の1級または1級相当の術師とともに任務を遂行し、適正アリと判断されれば準1級へと昇格する。その後、単独での1級任務に指名され、任務の結果によって正式に1級へと昇級できる。

呪術とは呪霊を祓うための戦術であり、使用すると残穢(ざんえ)と呼ばれる呪力の痕跡が残る。呪術師だけでなく、一部の呪霊も使用する。呪術は多種多様で、術師の数だけ祓い方があると言われる。また、呪術においては、「縛り」(しばり)と呼ばれる制約を設ける必要があり、破った場合は何らかの罰を受ける。縛りの中には、まれに自分の意思とは関係なく先天的に身体に課されるものもあり、このような縛りは天与呪縛(てんよじゅばく)と呼ばれる。天与呪縛の代償は大きい反面、強大な力を得られる。また、利害関係によって他者ととともに縛りを課すこともある。

呪力(じゅりょく)とは人間の負の感情から生まれる「負のエネルギー」。呪霊の体も呪力で構成されている。呪力をほとんど持たない人間は、呪霊を祓うことが出来ず、個人差もあるが基本的に見たり触れることが出来ない。また、呪力の有無はほぼ生まれつきで、後天的な作用はほとんどない(虎杖は呪物である宿儺の指を取り込むことで、例外的に呪力を手に入れた)。呪術師の身体の中では、臍を起点に流れ廻っている。呪力の媒介には、呪符(じゅふ)と呼ばれる札が用いられ、呪物の封印等に使われる。

呪術廻戦単行本12巻

呪術廻戦単行本13巻

呪術廻戦単行本14巻

黒閃(こくせん)とは打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した際に生まれる空間の歪み。「黒閃」という呼び方は空間の歪みが生じると呪力が黒く光ることから由来する。威力は通常の攻撃の2.5乗であるが、狙って出せる術師は存在しない。ただし、一度黒閃を出せば術師はゾーンの状態に入り、その日の内は連続して黒閃を出すことが容易くなる。黒閃を経験することで、呪力が呼吸のように自然にめぐり、自分中心に立ち回っているかのような感覚を覚え、自らの呪力の性質を真に理解できる。そのため、黒閃を経験した者としていない者には、呪力の核心との距離に大きな差が生じる。

術式とは呪力を流して発動する特殊能力であり、生得術式(しょうとくじゅつしき)と結界術(けっかいじゅつ)の2種類がある。 呪力を「電気」に例えると、術式は電気を流して使用する「家電」に当たる。術式の有無や向き不向きは、生まれつきで決まる。作中では、術式に対して「呪術」という単語が用いられることが多く、作中で単に「術式」と言う場合、術師が先天的に持つ生得術式を指す。生得術式のうち、「術式順転」(じゅつしきじゅんてん)は、「負のエネルギー」である通常の呪力を流して発動する。これに対し、「反転術式」(はんてんじゅつしき)は、本来「負のエネルギー」である呪力を掛け合わせることで「正のエネルギー」を生み出す高等な呪力操作であり、名前に「術式」とあるが、術式では無い。この「正のエネルギー」によって、人間を治癒することができる。ただし、習得するのは非常に困難で、治癒の規模にも個人差がある。また、この「正のエネルギー」を流して発動させる術式は、「術式反転」(じゅつしきはんてん)と呼ばれており、「順転」とは逆の効果を生み出す。術式順転と術式反転の複合させることで、「虚式」(きょしき)」と呼ばれる術式が出来上がる。これとは別に、「拡張術式」(かくちょうじゅつしき)と呼ばれる術式も存在する。術式は遺伝することがあるため、一部の術師の家系では、強力な術式を「相伝の術式」(そうでんのじゅつしき)として後世に継いでいる。

式神(しきがみ)は、術師の呪力で構成された化身であり、使い手の指示に従って相手を攻撃し、術式を解除すると消滅する。生得術式を持たない者でも、簡単なものを作ることは可能。呪力を宿し、自立可能な無生物は「呪骸」(じゅがい)と呼ばれており、自然発生するものは、呪霊のように人間に敵対的な態度をとる。呪骸は心臓となる「核」を持たせたものを人工的に作り出し、式神のように操ることも可能である。呪骸の中でも、使い手の直接的な意思で操作されるタイプのものは、「傀儡」(かいらい、くぐつ)と呼ばれている。また、生得術式の一種である降霊術(こうれいじゅつ)は、何かしらの霊媒に霊を降ろし、その力を得る。降ろす霊の名前を言う際は、より出生に近い名前を使うことがセオリーとなる。

結界術とは指定した空間の内と外を分け隔てる「結界」を作る術式。自分の中に術式を0から構築し、言霊に乗せた呪力を流して発動する。基本的に、呪力が一定量あれば努力次第で習得出来るが、向き不向きが激しく、結界術を習得していない実力者も多い。「閉じこめる」ことに特化した結界は「領域」と呼ぶ。領域は内からの耐性を上げているため、逆に外からの力に弱く、侵入することが容易い。結界自体には質量が備わっており、結界と結界の間に閉じ込められると最悪圧死する

帳(とばり)とは外から見えなくして呪いをあぶり出す漆黒の結界であり、非術師には認識できない。作中で「結界」という単語は「帳」を指すことが多い。「闇より出でて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え」という詠唱で発動する。生得術式を持たないものでも使用可能。術師がその効果(指定した人物の侵入を防ぐ等)を設定でき、付与した効果は球形に広がり地面の中にも有効である。結界の効力の足し引きに使える条件は基本的に「呪力にまつわるモノ(人間・呪霊・呪物)」だけである。発動した術師は、帳が破られたことや破損地点を知覚可能。上達すると、視覚効果よりも術式効果を優先することも可能。また、副次的効果として電波が遮断される。他者の侵入を防ぐバリアとして機能する場合、基本的に発動した術師はその中にいるが、上級的な応用として、術師が外に出ることで発見・撃退されるリスクを上げて、その強度を上げることが出来る。また、呪力や言霊を他者に託すタイプの帳は嘱託式と呼ばれており、呪符が巻かれた杭を基として用いる。基に呪力を込めて発動するため、

シン・陰流(シン・かげりゅう)「簡易領域(かんいりょういき)」)とは呪術が全盛だった平安時代、芦屋貞綱が自身の門弟を凶悪な呪詛師や呪霊から守るために編み出した、強者の領域から身を守るための弱者の領域。領域展開のような物質の具現化はされないが、「領域内の相手の術式を中和する」という効果を生み出す。ただし一門相伝であり、この技術を故意に門外に伝えることは「縛り」で禁じられている。

領域展開(りょういきてんかい)とは人間や呪霊が持つ心の中「生得領域(しょうとくりょういき)」を、術式を付与して呪力で外部に構築した結界。「呪術の極致」と呼ばれ、これを習得している者は非常に限られている。「環境要因による術師のステータス上昇」や「必殺の術式を必中必殺に昇華」「引き入れた相手の術式の中和」といった大きなメリットがある。中和効果によって、領域内では「無下限呪術」の使い手・五条悟にも攻撃が当たる。ただし、領域を広げる際は呪力の消費が膨大で、領域を延々と展開するのは不可能。また、使用後は術式が焼き切れて一時的に呪術を使用できなくなる欠点もある。外観や効果は生得術式によって異なり、術式効果によって、引き入れた時点で使い手の勝利がほぼ確定するものもある。また、術式が付与されていない領域もあり、それらは「未完成の領域」と呼ばれる。
領域への対策としては、相手の呪術を呪術で受けるか、最も有効な手段は対抗する領域の展開である。同時に領域が展開された時はより洗練された術がその場を制する(相性や呪力量も関係する)。また、大抵は無理だが、領域外に逃げるという方法もある。御三家には、秘伝・落花の情という領域対策がある。領域のうち、「領域展延」(りょういきてんえん)は自分だけを包む液体のような領域をさす。領域にあえて術式を付与しない事で空きを作り、触れた相手の術式をそこに流し込ませて中和することができる。相手の術式だけでなく領域の必中効果も中和できるというメリットがある一方、領域に空きを作るために生得術式との併用はできないというデメリットがある。

呪術高等専門学校とは東京と京都に1校ずつ存在する四年制の呪術教育機関。表向きは私立の宗教系学校とされている。略称は「呪術高専」「高専」。多くの呪術師が卒業後もここを活動拠点としており、教育のみならず任務の斡旋やサポートも行っている呪術界の要。なお、たとえ学生であっても任務に出る以上給料は支払われる。校舎は天元の結界に囲まれており、高専が登録していない呪力を持つ者が中に入るとアラートが鳴るようになっている。現在の上層部は、伝統や地位による保守的な方針ばかりに従う保守派揃いであり、五条はその革新を目指している。また、五条が自身の「最強」による発言力を利用した融通(ワガママ)によって救われた術師(虎杖等)も数多く存在する。このうち、東京の郊外に位置する東京都立呪術高等専門学校(都立呪術高専、単に東京校とも)は、敷地内に数多の寺社・仏閣が建てられており、天元の結界術によって日々配置が替わっている。また、校内には、宿儺の指や呪胎九相図といった危険度の高い呪物を保管する忌庫(きこ)がある。さらに、学校の地下に存在する、天元の膝元に当たる薨星宮(こうせいぐう)は、高専を囲う結界とは別の特殊な結界が張られており、その中には招かれた者しか入ることはできない。

御三家とは呪術界のエリート家系であり、自身の影を媒介とした十種の式神術「十種影法術」を持つ禪院家、自身の血液を媒介とした術を持つ「赤血操術」を持つ加茂家、そして、「無限」を操る「無下限呪術」を持つ五条家の三家を指す。これら三家それぞれの相伝の術式に加え、御三家に伝わる対領域術のカウンター技・秘伝「落花の情」も存在する。一方で、術式や呪力を持たない者は、戦闘力の有無を問わず家系内で冷遇される。慶長年間には当主同士の御前試合が行われており、当時の五条家当主(無下限呪術+六眼)と禪院家当主(十種影法術)との対戦が行われた際は、禪院家当主が八握剣異戒神将魔虚羅を出して相討ちとなった。

呪物とは呪いを籠められた物は呪物と呼ばれ、威力・効力によって4級〜1級・特級の等級に分けられている。 物体として現存する呪物は、呪霊が特に発生しやすい学校で魔除けとして使用されている場合もあるが、本質は、より邪悪な呪物で他の呪いを寄せ付けない悪習に過ぎず、経年によって封印が緩み、呪いを呼び寄せ肥えさせる餌に転じたものもある。なお、呪いを宿した武器は 呪具と呼ばれ、呪力を持たない人間にも扱え、呪いを祓うことが出来る。

獄門疆(ごくもんきょう)とは偽夏油が五条悟の封印に使用した特級呪物。生きた結界・源信の成れの果てで、封印できないモノは無い。通常時は手のひらサイズの立方体の形をしている。また、未使用時は全体に呪符が貼られている。使用する際は、「開門」と詠唱して開門させ、内部にある巨大な1つの目で封印する対象を定める。封印条件は、「開門後、封印有効範囲・半径4m以内に1分間対象を留めなければならない」というもの。なお、この1分は「対象の脳内時間で1分」である。封印条件を満たすと6つに分かれ、六方から対象を捕縛する。捕縛された対象はその時点で呪力と体の力を奪われ、抵抗不能になる。その後「閉門」と詠唱して対象を中に閉じ込め、元のサイズに戻すことで封印が完了する。定員は1名で、一度使うと中の人間が自死しない限り使用不可。内部では物理的時間が流れておらず、外部の時間で100年〜1000年といった長い期間封印することが可能。封印された対象を解放する方法は不明。偽夏油が五条に使用した際は、開門後、五条が自らの手で殺めた親友の姿をした自身がその目の前に現れ、五条の脳内で「3年間の青い夏」を溢れださせることで条件を満たし、封印に成功した。封印後、獄門疆は五条悟という情報を処理しきれず、重量が増加し、移動が困難な状態にある。

秘伝「落花の情(らっかのじょう)」とは御三家「禪院家・五条家・加茂家」に伝わる対領域展開術。簡易領域や領域展延のように領域を展開せず、自身を呪力の膜で覆い、必中の術式が自身に触れた瞬間にカウンターで呪力を解放して身を守るというもの。

呪術廻戦単行本15巻


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