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日常はつづく

「良いお年を」と声をかける間もなく、2021年が終わりに近づいている。

1年を振り返ってみようと思い、久しぶりにnoteを書いてみた。

何せ今年は人生の一大イベントである結婚をしたからだ。

まさか去年の同じ時期に自分が結婚するなんて想像すらしていなかったし、未だに新しい名字で呼ばれるのも慣れないし、「奥さま」と言われるのもくすぐったい感じがするし、「妻」という漢字を書くとき、間違えて「毒」にならないように、といつも緊張している。

夫とは出会ってから半年も経たず結婚したので、周りから「スピード婚だ」と驚かれたが「結婚するならこの人しかいないな」と思ったし、年齢的なこともあったので遅かれ早かれ、いずれ結婚するなら早い方が良いと判断したからだ。

どちらの親も「この子はもう一生独りだろう」と諦めていたところ、まさに青天の霹靂。

ダチョウ俱楽部よろしく「どうぞどうぞ」状態で、一切反対されることもなく(むしろ大歓迎で)入籍の日を無事に迎えたものの、コロナウイルス感染症の感染状況の影響もあり、両家顔合わせは延期、結婚式も新婚旅行もないもの尽くしとなった。

「ご時世だよね」と言いながら、この頃はお互い多忙だったり、色んな手続きの関係もあったりで、一緒に住み始めたのは入籍してから1か月半後だった。

過去に1人暮らしはしていたものの、ここ数年は実家で甘やかされまくっていた堕落した人間が主婦業。

ましてや生活する人が増えて、仕事もフルタイム。
両立なんて不可能に近いんじゃないか?

引っ越しを終えるまで不安もあったが、いざ始まってみると何とかなった。

友達が「何とかなるよ」と笑っていたが、本当にその通りだった。

夫との生活は、ご飯を食べて「おいしいね」と言い合ったり、テレビやアニメを観て笑ったり泣いたり、お互いに冗談を言い合ったり、時に真剣な話をしたり、ごくごく平凡なものでしかない。

だけど、この歳になると「普通」であること、「日常」が送れること、「当たり前」があることが何よりも尊い。

先日、今年を表す一文字のニュースが流れたとき、横にいた夫は「俺は『嫁』だな」と話しかけてきた。

「私は何かなぁ」
答えて考えていると、
すかさず「いや、そこは『旦那』やろ」
と食い気味で言ってきた。

「それなら『夫』でしょ。
『旦那』は2文字だよ」
心の中で(馬鹿め…)と思いつつ突っ込んだ。

『夫』も捨てがたいが、今年の一文字は間違いなく『家』だ。

これまで生活していた「家族」と離れ、新しい「家族」が出来た。

結婚したことを「家族」のように喜んでくれる人が沢山いた。

住み慣れた「家」を離れ、夫と2人の「家」で暮らし始めた。

私にとって『家』は何よりも大切で愛おしく大事な人を守る場所、そして大好きな人が居る、かけがえのない居場所になった。

初めて2人で迎える年越しと年明け。
あっという間に巡ってくる2度目の季節。

様々な声色の「ただいま」と「おかえり」をこれからも沢山積み重ねていくんだろう、と何となく感じている。

来年の年末、私の『家』はどんな風に変わっているだろう。

そんな少し先の未来に思いを馳せながら、新しい年の訪れを心待ちにしている。

今年お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

くる年も夫婦共々、どうぞよろしくお願いいたします。

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