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新美南吉さまへ


「愛されなかったので
愛することができない」

ねぇ
だったら
どうして

ごんぎつねの
おはなしを

あなたは
生み出すことが
できたのでしょう

あなたの中の
あふれる愛情

それは
どこから
来たのでしょう

あなたの
悲しみが

なだれ込んで
胸が痛い

母に
もっともっと
愛されたかった

悲鳴のような
その想い

わたしの奥底
かき混ぜる

もっともっと
愛されたかったね

届かぬ想いを
つぶやいて

あぁ
川べりには
彼岸花が咲き続く

その絨毯が
美しすぎて

わたしは
また
悲しくなるのです




愛されなかったので
愛することを知らない。
熱を加えられなかった物体が
どうして温かくなりえよう。
こうして、孤児は子供であるときも
大人になってからも不幸である。

昭和16年1月11日の日記より




展示室入り口に佇む新美南吉さん


絵本がずらりと並ぶ


ごん🦊から贈り物もらいました


川べりに咲き続く彼岸花


『でんでんむしのかなしみ』の田んぼアート


新美南吉記念館



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