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【Day40】「心を整える」服の断捨離〈②スキル編〉

インスタで小柄ファッションのつながりがあり、
「服」との付き合い方について質問されることが多く、
【断捨離】をテーマに掘り下げる。

前回の記事では、
断捨離の意味
【モノを整理することで、頭や心を整理する。】や、
過去の「選択」と向き合うこと、
「捨てられない」ブロックを解消させるための考え方について深めた。

今回は、いよいよ実践編。
「どのように、断捨離に取り組んでいくか」
考えてみることにする。

②断捨離するスキル(要・不要を見分ける視点があるか)

【モチベーション編】

(1)理想のクローゼットの写真を見る

雑誌で見かける「あの人のカバンの中身」特集と同じくらい、
「お洒落なあの人のクローゼット特集」が大好きだ。
今ではインスタグラムでも、検索すればいくらでも素敵なクローゼットの写真と出会える。
まずは理想のクローゼットの写真をみつけてほしい。

脳は言葉で吸収して想像させるよりも、
直接的なイメージで視覚的にアプローチしたほうが具体的な理解が深まるため、
実行につながる。


(2)現状のクローゼットの写真を撮る

前述した脳の視覚的なイメージのアプローチを逆手にとって、
今の自分のクローゼットの写真を撮ることもおすすめだ。
思うようにならないありのままのクローゼットを「写真」として見ることで、
「なんとかしたい!!」という気持ちが高まる。
(これは前回の記事のマインド面にもつながる)


(3)ハンガーの種類をそろえる

これも視覚的にクローゼットが整然として
とてもすっきりして気分がめちゃくちゃ上がるのでおすすめだ。
嘘だと思うなら、とりあえずやってみるといい。
(まずは半分の数からでも)
そのゾーンだけ、本当に神々しい光を放っているように見える。
実際に、以前インスタのリールで
左側の半分のハンガーの種類がばらばらで、
右側の半分のハンガーの種類をそろえて、
左→右にカメラをまわして撮影したものを挙げてみたところ、
とても再生数が伸びた。
みんな、この整然とした心地よさに心を掴まれたのだろうと思った。
そのくらい、180°クローゼットの雰囲気が変わるので、これは一番おすすめのモチベーションアップの方法だ。


(4)ハンガーの数を決めて、増やさない(定数の決定)

そして、せっかくハンガーの種類をそろえるなら、
抱き合わせで絶対やってほしいことがある。
それが、ハンガーの数を決めることだ。
ハンガーの数=服の数 となる。
この後ハウツー編で書いていく、「服の数値化」にも通ずる。

服をかけるハンガーがなくなったら、
ハンガーを増やすのではなく、
服を減らす。

定数が決まると、服を迎えることにも慎重になる。
軽率に服を買うことがなくなる。
少しずつ減らしながら、心地のよい定数(あまり絞りすぎても、心が抑圧に耐え切れずリバウンドを起こす。ダイエットと同じように。)を模索していくのがいい。
これも、トライアンドエラー。
定数は人それぞれ。



【ハウツー編】

(1)数値化

今、自分が服を何着持っているのか。
その現状を把握する。
その数字がわかった時、過度に自分を責める必要はない。
何らかの理由で、
過去の自分は、その持っている服の数の回数だけ
(一度に複数買うこともあるから、服の数=回数とは言い切れないが)
買うという行動をする 必要があったのだ。
その行動の原因は様々だと思うが、
過去の自分にとって必要であったのだから、
今の自分を作り上げている
過去の自分を決して否定しない。
むしろ、労ってあげてほしい。
「そうやって、心をコントロールしながら、頑張って生活してきたんだね。」と。

そのうえで、
前回の記事に書いたように、
役割を終えた服には潔く感謝をし、今後の学びとして吸収しながら、物理的に手放してほしい。


(2)着た服のゾーンとこれから着る服のゾーンを分けて掛ける

クローゼットの左側から取って着て、
戻す時には右側に掛ける、流れをおすすめする。
そうすると、左側に残っている服が着られていないものとすぐに判別でき、
円滑なローテーションにつながる。
ずっと左側に残る服は、
着ない、出番のない服ということになる。
この左側に残る服を手放しの対象にすればいい。


(3)一年着なかったら手放す

これは有名な判別方法なので、
知っている人も多いだろう。

ちなみに、私はオフシーズンの服を手放すことはおすすめしない。
やっぱり、そのシーズンの感覚、肌感で
そのシーズンの服の快・不快の判断をしてほしい。
オフシーズンのものを無闇に手放すと、
リアルタイムで着る実感が湧かないので、
たくさん手放すこともできるが、
やりすぎてしまって、後々そのシーズンになって
着る服がないことの不安感から逆に買い込んでしまうことも多い。
だったらオフシーズンで手放さず、
そのシーズンがやってきた時の冴えた感覚で、
自信をもって手放してほしい。

それと同様に、
今すぐ着る服以外の購入も注意してほしい。
いざその時期が来たら、着ないことも多い。
その季節の終わりに、またその季節が巡ってきた時を想定して服を買うのもやめたほうがいい。
人間の感覚や好みはは、思いのほかころころと変わるもの。
セールで来季の服を買う、なんて行動もやりがちではあるが、
ポイントは、「リアルタイムで、その時感覚で心地よく着られるものを選ぶ」ことだ。

ちなみに、今回は大人の女性が自分のクローゼットを整える趣旨で記事を書いているが、
子ども服を購入する際は来季の服を買い込むことはいいと思う。
ただし、どのくらいサイズアップするのか、サイズ感には注意が必要だ。



(4)1in2out

クローゼットを少数精鋭にアップデートしたい時にとてもおすすめなのが、
入ってくる量に対して、
出す量を増やすこと。
そうすると、必然的に服の枚数が減るし、
購入することにも慎重になる。
手放す服を2着決めてから、1着購入する方法もあるし、
1着購入したら、2着手放す。
確実なのは前者。
後者は、自分の信念に委ねられる部分があるので、手放すのが苦手な人は揺らいでしまうかもしれない。
2着手放すものを決めたのに、それを悩んでいる間に買おうとした服が売り切れてお迎えできなかった 場合。
それもまた、運命。
また別のものをお迎えするチャンスを手に入れたと思うことにしよう。


(5)20の質問で吟味


以前書いた、「服を買うときの20の質問」は、
手放す場合にも応用できる。
「服」そのものの快・不快、
思い入れ具合を見定めるのに、ぜひ活用してほしい。

値段を理由に買った服。

着回せるパターンが極端に少ない服。
(その組み合わせでとことん愛せるなら、その「好き」も自分らしさ!いいね!)

同じような色・テイスト・役割の服が何枚もある場合。

妥協点がたくさんある服。

「なりたい自分」、気分、雰囲気にしてくれない服。

なんかモヤモヤがある服。

出番が極端に少ない服。
(パーティードレスなど、ここぞという時に必要な服は、ゼロにはしない。多すぎはライフスタイルによって問題となることがある。)

大切にしようと心から思えない服。

ときめかない服。(突然の「こんまり」)


【注意点】

手放すことが苦手な人は、小さなものからチャレンジしよう。
整理収納アドバイザー(2級)の勉強をする時、最初に取り組んだ課題が
財布の中身の整理だった。
そのくらい低いハードルから。
小さなステップから、初めてみてほしい。

自分の中で「大きい」と感じるものは、
納得感を手に入れてから、手放す。
勢いで過剰に手放してしまうと、オフシーズンのものの章で述べたように、不安が大きくなってリバウンドしてしまう。
そうしたら本末転倒だし、
心や頭がゴチャゴチャになってしまい、本来の断捨離の意味を見失ってしまう。

手放すことに本当に抵抗がある場合は、
まずはクローゼットから出して、
「手放し候補・保留ボックス」に入れる。
クローゼットにあるべき「大好き」な服と
迷いのある服が
ゴチャゴチャになって、
着る服を選ぶときの明快な思考を阻むのを避けるため、
別の場所に分けるだけでも効果がある。
そういった迷いのある服は、
時間の経過とともに、気持ちが離れていく。
納得感が高まるのを、待ってもいいと思う。


輝きがあるか、ないか

服との付き合いの中で、不思議なことに
ある日突然、その服の輝きがなくなるときがやってくる。
それは賞味期限が切れたサインであって、
それをキャッチするか。
見てみぬふりをするか。
それもあなたの選択、自己決定なのである。


風通しのいいクローゼット

あとは、ワードローブに対して
どのくらい「大好き」の質、レベルを求めるかだと思う。
大好きなものだけを着ることに対して、
どのくらいの心地よさや、
モチベーションを求めるだろうか。
クローゼットへのモチベーションを上げる。
効率が良い、迷いがない、見ていてワクワクする。
クローゼットを開けると、
そこは本当に大好きなものだけの世界。
後ろめたさが一切ない。
選びやすい、大好きでいっぱい、
心が軽やかになるクローゼット。
あとはその理想を、どのくらい追いかけるか。
選びやすさと軽やかさを、ぜひ手にしてほしい。


ファッションと、自己理解が大好きな私が、
なぜ「断捨離」について書いたか。
それは、
ファッションも「自己理解」
持ち物を見つめることも「自己理解」
所有するか、手放すかの選択は「自己理解を深める行為」だと思ったから。

モノの持ち方や、買い方は、その人の心のありようを表す。

決して、今の自分を否定しないでほしい。
そんな負のメッセージを与えるために、この記事を書いたのではない。
過去の自分も、今の自分も、ありのままで。
その状態をジャッジするのではなく、
ただ見つめてあげてほしい。
そして、今につながる歴史を作ってきたここまでの自分の歩みを、たくさん労おう。

そして、もっと「前進」、
より心地良い生活に「アップデート」するために、
「これからどうするか」考えよう。

これまでの、
「あの時はこうだったから、ああだったから」。
理由と向き合うことは必要だけど、
後悔。自分責め。そんなことは全く必要ない。

「これからどうするか」

必要なのは、ただ、それだけ。

私はこうやって燃料を入れて、
ある程度の方向性を示すことはできるけれど、
実際にエンジンをかけて、車を操縦するのはあなた自身。
人によって様々なルートがあるだろうし、
その道程には緩急や高低差があるかもしれない。
行き詰まったときには全力でサポートしたい。

この手のタイプの本を出版している人は、
断捨離に成功し、
全身全霊「心地良い軽やかファッションライフ」を過ごしているが、
残念ながら私はそうではない。
手放すこともたくさんするが、
迎えることもたくさんしてしまい、
定数が減らせないのである。
「服を買わずに過ごす」根底に心理的なハードルがあり、
その原因と向き合い試行錯誤をしている。
この記事を読むみんなと一緒に「前進」していく。


今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました!

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