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iOS上のPagesで本を作る本

よくよく聞いてみたら、iPadのPagesで本を作りたいというニーズがあるらしい。驚天動地の出来事であります。そういう本を作るとしたらどうなるのか、検討してみましょう。


本気か? いや、正気か?!

iPhone上のPagesは……冗談以上のものではありません。では、iPad上のPagesでクリエイティブに本を作れるのか、というお話です。

これは……不可能とは言わないまでも、かなり(企画、制作側に)難易度の高いテーマです。実際に作ってみるとわかるのですが、iPadでPagesを使うと、画面が小さい上にタッチ操作だととてもお話になりません(速度、時間、効率的に)。操作ミスもしがちなので、やり直しさせられる機会も増え、人間の側にストレスがかかります。

本件については、FaceTime(コードレス糸電話)を用いて仲間内で2時間ぐらい激論をかわし、ときに怒鳴り合い、ときに罵り合いながら落着点を見出しました。

なんとか落とし所を見出した!

出てきた結論は、「あらかじめ作っておいた本っぽいテンプレートに文字を入れるような作り方であれば、作れなくもない」というもの。効率とかクオリティといった話を度外視したうえで、なんとかならないわけでもない、ぐらいの感じでしょうか。

これまでにPagesで作った実際の本をテンプレート化して、そこにタイトルや本文を入力すると、それっぽい本になります。

こんなかんじじゃね?

ただし、iPad環境なので最初からインストールされているフォントの数は(圧倒的に)少ないですし、そこは「そういうもの」として見ていただくしかないでしょう。

4ページの本のPages書類、8ページの本のPages書類、16ページの本のPages書類といったものをオマケにつけましょう。

どういう本ができるの?

PDFで書き出せば、PDF本として出版できますし、そのPDFを同人誌系のオンデマンド印刷を行う印刷所に入稿すれば、指定部数を印刷して返送してくれます(料金は、ページ数、印刷部数、白黒/カラー、依頼時期などで変化します)。Pages書類では入稿を受け付けない、と明記している印刷所が多いようです。

難点は、電子書籍で提供するので、「iPadで書籍を見ながら、iPadで作業を行えない」ことでしょうか。画面が1つしかないので。

そこは、別途iPhoneなどで読みつつiPadで作業を行うようにして、なんとかしていただきたいところです。紙の本も考えないではないのですが、コストの関係でちょっとどうかということと、アップデートや間違い修正ができないので大変です。

自分ももともと紙の雑誌の編集者でしたが、やっぱり、やり直しが効かない編集作業は「命を削っている」感じで大変です。


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