人から価値ある意見を聞くコツ?
新しいものを企画するときに、他人に意見や感想を求めることがあります。ただ、その聞き方によっては薬にも毒にもなります。できれば、毒ではなく薬を得たいものです。
意見を聞く相手の傾向を知っておくべき。べきべき
予算がたっぷりある開発会社では、外部の人間を呼んで対面のアンケート(評価者は別室から観察)を行ったりするようです。でも、もっとずっと小規模のデベロッパーだとどうなるでしょう。
知り合いに意見を聞くことになります。同僚とか友達とか、よその人とか。
とりあえず、わかりやすいので「ガンダム」でたとえてみましょう(このあたり、合わない場合にはご自分に親しみのあるキャラクタに設定してみてください)。
パクったり邪魔をしない人、という信頼関係
なにげに大事な、相談相手がパクったり邪魔することがないという信頼関係。これだけでとても貴重な間柄です。
同様に、「相手が自分のやっている内容にまったく興味がない」という場合もこの関係に入れられます。
例:連邦軍でもモビルスーツを開発したんだけど、興味ある?
答:(わが軍に対抗するために、ついに連邦軍でも開発に成功したのか!)君、ちょっともう少しくわしく教えてくれんかね?
これを、連邦軍の士官に聞くのはアリですが、ジオン軍の工作員に聞くのはありえませんよね。
こき下ろして罵倒するのが好きな人、には相談しにくい
日本人の民族的な傾向に、「まず否定する」「他人のやっている内容をこき下ろすのが大好き」ということがあります。「無視する」「相手にしない」ぐらいならまだいいほうです。
また、「意見」「感想」と「文句」の区別がついていない人も多くいます。
そういう傾向の人と、相談が成立するでしょうか? たぶん、アイデアを検討している初期には相談しにくいと思います。
例:連邦軍の新型モビルスーツ、みたんだけど
答:連邦軍にモビルスーツなんかないわよ、このうそつき!
相談や説明の仕方にも「方法」がある
実際に面と向かって相談するにしても、すべての内容を説明するのではなく、簡略化して説明するほうが、相手にとっても(時間が省けるので)助かります。
相手にとっては、自分が行う説明がその内容のすべてであったりするので、その説明内容はたいへんに重要です。
ここはもう、初期版を見せて動かしてみるとか(ソフトウェアの場合)、試作品や表紙を見せるとか(電子書籍の場合)、方法はいろいろあります。
その相談相手と内容を吟味して、決める必要があります。なにげに重要なところです。
例:ビームサーベルに出力ダイヤルをつけようと思うんだけど
答:雪山で遭難したときに、温泉をわかすのにいいよね!
相手に多くを期待しすぎない
ごくごく一部の機能やコンセプトについての意見を求める、というのが「うまい」やり方だと思っています。1から100まですべての機能を説明して、すべてについて意見しろというのは乱暴です。
なので、相手が興味を持ちそうな箇所について「かんたんに説明」して、理解してもらえる範囲で意見を求めるというのがよいでしょう。
例:大型の人型の二足歩行兵器を投入したときの、陸上戦力の展開について興味ある?
答:え、何言ってるのかよくわかんない。
いい意見には、感想を
いい意見をいただけた場合には、「これは自分は気づかなかった」「○○さんならではの斬新な切り口ですよね」といった感想を
例:連邦軍のモビルスーツ「白い奴」に名前をつけたいんだけど、いいのないかな?
答:「ガンガル」とかいいんじゃない?
→ それは、思いつかなかった! 商標権をクリアできそうでいい名前だよね!