2020年2月16日 同居人

自分が近くにいるような気がして 息をする呼吸の音が怖かった

イヤホンで

生きているという事実を隠し
自分と向き合うのを拒んだ

空白のページに描こうとしているメッセージは
誰に受け止めてもらえるだろうか

ありもしない色とりどりの未来は
あっけなく散っていった
もう 心は憔悴しきっている

血が淀む 足元のおびただしい量の鉄分が
明るくもどす黒いわたしの全てを
洗い流すように
そっと 塩酸を飲もう

苦しかった なんて
過去形に変えられる日が来るならば
わたしはもう この場所にはいない

此処にも 来ない いない 知らない さようなら

綴り続ける文が 貴方の何かに 棘のように刺さったのなら