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【自由律俳句】この時間帯ならとカバンを置いた

キモキモの木

友達の住む駅で友達に会わなかった

この時間帯ならとカバンを置いた

一体いつ何時(なんどき)に女性専用車両なんだ

本心産まれの小嘘で乗り切った

他人の怪我の話をしたランチタイム

靴下からタイ料理の匂いがした

手のやり場に困った時にだけするマッサージ

鈍臭いだけの三秒半

*でぇ都会の*でぇ鳥居 (*でぇ=大)

急遽語尾に添えた「っす」は功を奏すか

関西弁に釣られて出た錆

蒸発したコーヒーは印を残した

言葉のあや跳びで遊ぶ

笑顔の質で言語の壁を超越した

初日にしてはという評価を受け続けたい

かえって新鮮なほどの価値観

今年も遠くのJKに足寒そうと呟く季節が来た

小刻みステップのカレー待ち

死に際の歯磨き粉がいちいち爆発する

伝わったかどうかは商品で確認

わたし、録画のCMを見ていました

作ってくれた餃子のタレは酢が多め

冷たいうちに飲み切ったビール

明日こそが続き洗濯物の山は噴火

エスニック料理店だから許せた

とどのつまりはだいたい愛

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