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自由律俳句

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2023年8月の記事一覧

【自由律俳句】早くも尿意が楽しみを超えた

【自由律俳句】早くも尿意が楽しみを超えた

赤子に目を逸らされる

電気は付けて明日を遠ざけておく

からだの生粋な感覚はことばの境界を破る

氷のくぼみの中のを吸う

挟んだ指ここに戻るとほんとの約束

努力とか協力とか書くときすごく萎える

沖縄のノリに沖縄の人がついてこない

隣は着席と同時につまんないことが分かる

早くも尿意が楽しみを超えた

帰るならあのタイミングだった

最強と最恐と最凶みたいなあそび

絞りの甘い台拭きは一役

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引っ越し当初嬉しかった店には行かなくなる

引っ越し当初嬉しかった店には行かなくなる

あの人とはグラスが当たらなかった

この階でドアマンが変わった

冷たさ自戒付け足した愛想

鼻のしわが親子

すごくファンデーション味のあるそれ

サンダルで来たから消えた行き先

起きたら何試合目かのタイブレーク

素人耳(じ)にはミスだらけのピアノ

ビニール袋舞って待って

ただいまは冷房の風で急降下

楽しそうな話だからちゃんと聞かない

影になった頭がやけに大きくて猛暑日

YOAS

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