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両手にトカレフ

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」をきっかけに、気になったブレイディみかこさん初の長編小説。

本屋さんで見かけて、水色×黄色の大好きな色の組み合わせに惹かれた一冊。

読み始めたら夢中になって、あっという間に読み終わっちゃった。

私たちの世界は、ここから始まる。

寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前に立っていた。そこで出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。本を夢中で読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられた。一方、学校では自分の重い現実を誰にも話してはいけないと思っていた。けれど、同級生のウィルにラップのリリックを書いてほしいと頼まれたことで、彼女の「世界」は少しずつ変わり始める――

ポプラ社 書籍の内容紹介l

主人公のミアは14歳
自分も経験してきた14歳という年齢、クラス内のヒエラルキーなんかを久しぶりに思い出しながら読み進めた。友達関係とか、あまり喋ったことのないクラスメイトに抱く感情とか、あまりにリアルな感覚に胸がうっとなりながら…

お話の中で、ミアがカネコフミコというある日本人の自伝を読むのだけど、その文章を読んでいるときは自分もミアのように続きが気になって、本に救いを求めて違う世界を信じたい気持ちでいっぱいだった。

読んでいてハッピーな場面は少なくて、むしろミアや金子文子さんが置かれている厳しい環境・気持ちが露わになる方が多い。
文章だからあまり深く捉えないように意識して読んでしまったけどもしこれが映像になったらと思うと、感じる悲しさや虚しさはさらに大きくなるだろうな。

ブレイディみかこさんの描く子どもへの眼差しや考え方が好きです。
これからももっといろいろな本を読んでみたい。



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